日本の歴史と、しくみとしての原罪―日本がかかえる原罪と、その(カルトの宗教による)悪用

 韓国のカルト(cult)の宗教を、日本の国の歴史の点から見てみると、どういったことが見えてくるだろうか。

 韓国のカルトの宗教は、西洋のキリスト教に似ている。

 キリスト教では、原罪(original sin)が言われる。原罪の仕組みによっているのがキリスト教だ。もともと人は罪を持っているのだとされている。

 原罪の仕組みを用いているのがキリスト教だけど、それと同じように韓国のカルトの宗教もまたそれを用いている。それを用いて、日本人のことを罪をもつ国民なのだとしている。

 日本人の原罪とは何かといえば、それは場所としては朝鮮半島だ。かつて日本は朝鮮半島などを植民地として支配していた。日本が植民地として支配していた中で、もっとも日本が悪いことをした場所の一つなのが朝鮮半島だろう。いちばん支配が強かった。

 原罪をかかえているのが日本だ。場所として朝鮮半島が日本にとって原罪に当たるのがあり、それを悪用しているのが韓国のカルトの宗教だろう。

 歴史として、かつて日本が国としてやってしまった悪いことは、それを消し去ることができそうにない。負の歴史を消し去ることはできないのがあり、歴史修正主義は通じるものだとは言えそうにない。

 いっけんすると歴史修正主義ができそうなのがあり、日本の負の歴史を消し去ることができそうなのがある。忘却化したり風化させたりすることができるかのようではあるけど、それができないのがあって、韓国のカルトの宗教に、日本の原罪を悪用されてしまっている。日本にわざわいしているのである(たぶんわざわいしている)。

 どこまでもつきまとうことになるのが、日本がかかえる原罪だ。しつように日本につきまといつづける。逃れることができづらい。日本がかかえる原罪を何とかするためには、日本が歴史修正主義をやらないようにする。愛国の歴史の史観によらないようにして行く。日本を中心化しないようにして、非日本や反日本(反日)に当たるようなものを客むかえして行く。そういったことをやれば、原罪から来るわざわいを少なくできる。

 韓国のカルトの宗教が、日本人を苦しめる。日本の信者を苦しめる。日本の政治の中心とゆ着して、政と宗とが結びつき、政治がくさってしまう。そういったことの背景には、日本がかかえる原罪がある。なので、原罪をきちんと直視するようにしたい。

 いまは日本と韓国が少し仲よくなりつつあるけど、きびしく見れば不十分なのがある。不十分であるのは、日本と韓国とアメリカの三国の結びつきのようになっていて、アメリカとは別にもう一つの大国である中国と仲よくする見通しが立っていない。日中の友好はきわめて大事だけど、それが十分にできていない。そこがおろそかだ。

 日本は北朝鮮を悪い国みたいにしているけど、北朝鮮と仲よくすることが必要だ。朝鮮半島は、日本の原罪の場所だけど、そこに含まれているのが北朝鮮だ。北朝鮮を悪い国だとして遠ざけるのではなくて、客むかえして行く。日本はそれを少しはやろうとしていて、交渉しようとしているのがあるだろうけど、もっと積極にそれをやって行く。

 日本と北朝鮮が仲よくするのと共に、韓国と北朝鮮が仲よくできるようにして、朝鮮半島の北と南が統一できるようにして行く。北と南の統一を、日本がうながす。その役をになうことがいるのが日本にはある。北と南が引きさかれているのは、かつての日本の植民地主義による支配のせいでもある。日本がかかえる原罪をくみ入れると、北と南が統一するのをうながす橋わたし(bridging)の役を日本は果すことがいる。

 参照文献 『歴史 / 修正主義 思考のフロンティア』高橋哲哉 『あいだ哲学者は語る どんな問いにも交通論』篠原資明(しのはらもとあき) 『現代思想を読む事典』今村仁司編 『ポストコロニアル 思考のフロンティア』小森陽一朝鮮半島と日本の未来』姜尚中(かんさんじゅん) 『現代思想事典』清水幾太郎編 『ブリッジマンの技術』鎌田浩毅(ひろき) 『アジア / 日本 思考のフロンティア』米谷匡史(よねたにまさふみ)