政治と宗教のゆ着の現象を、改めるやり方―現象と、原因の探求

 これからは、関係しないようにする。関係を断つ。悪い集団なのが、韓国の新宗教(旧統一教会)だから、それとはもう関係しないようにするのだと、自由民主党の政治家は言う。

 いままで政治と宗教が深くゆ着し合っていたのに、それをこれからかんたんに切ることができるのだろうか。悪い新宗教と、自民党の政治家とが、関わり合わないようにすることができるのだろうか。

 いままで関係し合っていたのが悪かったのだから、これからは関係しないようにして行くのは、たんに現象に手を打つことにすぎない。

 政治と宗教のゆ着があって、それがそうとうに深いものだった。政と宗が関係し合う現象がこれまでにあって、それは生はんかなものではなくて、ずぶずぶのあいだがらになっている。

 政と宗のゆ着があって、それを改めようとするのであれば、現象にたいして手を打つのでは適していない。現象にたいして、それを深く掘り下げていって、核となる原因を見つけ出さないとならない。

 民間のトヨタ自動車で行なわれているように、なぜの問いかけを何回もくり返して行く。現象にたいして、なぜの問いかけを何回もしていって、それで核となる原因を見つけ出す。それをやって行くことが自民党にはいる。

 浅いところの表面の現象に手を打っても、ものごとを片づけたことにはならないから、深いところにある核となる原因を見つけ出すことに労力をかけることがいる。その労力をかけようとしていないのが自民党だ。

 政と宗のゆ着があるのは、たった一つだけの要因によるのではなくて、いくつもの要因によっているものだろう。それらのいくつもの要因をぜんぶもれなくとり上げて行く。いくつもの要因をすべて探り出すようにして、その中から核となる要因を見つけ出すようにして行く。いくつもの要因の全体を体系(system)として見て行くようにする。体系として、要因の分析をやって行く。

 現象に手を打つのではなくて、その核となる原因を見つけ出して、そこに手を打つ。浅い表面の現象にたいして手を打つことですませようとしないようにする。ふたたび同じことがおきないように、再発の防止の策をしっかりととって行く。再発を防ぐための策をとらないと、信頼の回復はできない。

 どういうふうにすれば意味があるようになるのかといえば、現象の原因をさぐって、そこに手を打ったり、再発の防止の策をとったりすることだけど、それらをやろうとしていないのが自民党だろう。政と宗のゆ着を根本から片づけて行く動機づけ(motivation)が低い。やる気がない。たんに現象に手を打っているだけだから、意味がないことになっている。

 民間のトヨタ自動車でやっているような、ものごとを片づけるさいにやるべきことをふまえていないから、意味がないことになっているのである。自民党は、たんに現象に手を打つだけですませようとはせずに、なぜの問いかけを何回もしつようにくり返して投げかけることがいる。

 なぜの問いかけを封じて、問いかけるのを抑えこんで、人々に考えさせない(思考させない)ようにして、現象のところだけでよしとする。現象のところだけですませる浅くて表面的なあり方を改めるようにしないと、ものごとが片づかない。

 参照文献 『考える技術』大前研一トヨタ式「スピード問題解決」』若松義人 『信頼学の教室』中谷内一也(なかやちかずや) 『「Why 型思考」が仕事を変える 鋭いアウトプットを出せる人の「頭の使い方」』細谷功(ほそやいさお) 『できる大人はこう考える』高瀬淳一