アメリカがひらく民主主義の会合に、日本は参加する資格があるのか―非民主主義の日米の関係性

 民主主義の国があつまって、会合をひらく。アメリカはオンラインで会合をひらくことを決め、そこに台湾をまねくことにしたという。参加国には日本もふくまれている。中国やロシアは含まれていない。

 会合の中では権威主義専制主義への批判や、基本の人権(fundamental human rights)を守ることなどがあつかわれるという。

 アメリカがオンラインでひらく民主主義の会合についてをどのように見られるだろうか。アメリカは、少なくとも国の中では民主主義ができているとしても、国の外ではできているとは言えそうにない。たとえば、アメリカと日本との関係は、民主主義によっているとはいえず、権威主義専制主義になっている。アメリカが権威になっている。

 日本の国は権威主義のところが強いから、アメリカがひらく民主主義の会合に参加する資格が十分にあるとは言いがたい。参加する資格が欠けているのは、日本はアメリカを権威としてあがめているのが強いのがあるためだ。日本は天皇制によるのがあり、天皇が権威とされてきていて、それがいまだに温存されつづけている。

 国の中はともかくとして、国の外においては民主主義が十分にできているとはいえないのがアメリカだろう。対外としてはアメリカは民主主義ができているとはいえず、アメリカを批判させないあり方をとっている。このあり方をやめるようにするべきであり、もっとアメリカは他からどんどん批判されるべきだ。他からの批判に開かれていないとならない。

 民主主義は大事なものであるが、それとは別に、科学によって見ることがいる。科学によって見るようにして、科学のゆとりをもつようにしたい。アメリカは正しいとして、アメリカのことをあがめるのは、科学によるあり方とは言えない。アメリカをもっとどんどん疑って行かないとならない。

 アメリカは善であり、中国やロシアは悪だとして、善と悪を完全に基礎づけたりしたて上げたりすることはできづらい。善そのものなのがアメリカとはいえず、これまでに悪いことをいろいろにやって来ている。悪いことをいろいろにやって来ているのをくみ入れると、アメリカと中国とロシアはそれほどには大きくはちがわない。

 平和の点でいえば、平和をおびやかすものが中国やロシアなのだとは必ずしも言い切れそうにない。アメリカは国の中が軍産複合体に汚染されてしまっているから、いかに日本などに武器を売りつけてもうけられるかを重んじている。日本などに武器を売ってもうけるのをやめるようにするべきであり、軍事の力を縮小して軍縮をして行かないとならない。その反対に軍事の力を高めていっているのがあり、平和とは逆行しているのがある。

 世界の中でそっせんして平和への動きをとって行かなければならないのにもかかわらず、平和への努力を怠っているのがあるから、アメリカの言うことには少なからぬ欺まんがあると言える。科学によって見てみられるとすれば、中国やロシアのことを完全な善だと見なすわけには行かないが、アメリカのことも完全に信用して信じるわけにも行かず、疑わざるをえない。

 参照文献 『科学との正しい付き合い方 疑うことからはじめよう』内田麻理香 『逆説の法則』西成活裕(にしなりかつひろ) 『現代思想を読む事典』今村仁司編 『反証主義』小河原(こがわら)誠