野党は批判ばかりしていて、楽をしているのか―批判ばかりするのはよくないことなのか

 野党は、批判ばかりしている。批判ばかりして楽をしている。そう言われるのがあるが、それは当たっているのだろうか。そこについてを批判として見て行きたい。

 立憲民主党などの野党は批判ばかりしていて、建設性や生産性がないと言われるのがある。批判ばかりするのではなくて、もっと前向きな提案をして行く。日本維新の会などはそれを言っている。維新の会がやっていることは、たんにほかの野党との差別化(差異化)をしているのにすぎず、表面的になっている。うわべでちがいをつけているだけだ。

 ほかの野党と差別化をするだけの表面的なあり方ではないようにするためには、問題を深くまで掘り下げて行くことが欠かせない。批判ばかりするのとはちがい、提案もして行くようにするのでは、深くまで掘り下げたうえで原因にたいして手を打っていることにはならない。

 表面的な現象にたいして手を打つのではなくて、原因まで掘り下げて見て行くようにすれば、批判ばかりされるところのものである与党である自由民主党にいろいろな非があることはまぬがれない。批判をするほうではなくて、されるほうに色々なまずさがあるのだ。批判されるほうに主の原因があるのだから、その原因にたいして手を打つようにして、むしろもっとどんどん批判の声をあげて行くべきである。まだまだ足りていない。

 野党は批判ばかりしていて楽をしていると言われるのについては、楽をするのが悪いのではなくて、楽をしないのが悪いのがある。楽をしないで、いつまでも権力の地位に居座りつづけようとするのはよくないことである。

 批判をするのは楽をしているところはたしかにあり、一理あるのはまちがいない。批判をするよりも、よしとするほうがむずかしいのがある。よしとするためには、たんに肯定や賛成するだけでは十分ではなくて、反対となる意見である反対説にきちんと目を配り、その反対説をくみ入れたうえで、肯定や賛成をすることがいる。

 楽なのと苦なのを比べてみると、楽をするのは悪いことで苦なのがよいのではなくて、もっと自民党は楽をするべきである。苦を引き受けつづけようとすることが悪いことなのであり、もっと楽をするようにして、政治の権力の地位を野党にゆずるようにするべきだ。

 自民党は野党のことを見習うようにして、どんどん楽をして行くようにしなければならない。それで、楽をするようにして、批判ばかりすればよいのだし、苦である批判をしない地位を野党にゆずったほうがよい。楽をしているからといって、それが重要ではないとは言えないのがあり、楽をすることが十分に許されるのでないと、社会の中に自由がなくなってしまう。

 参照文献 『考える技術』大前研一