勤め人とフリーランスとで受けられる所得の保障の額に差があるようだ

 新型コロナウイルスへの感染に対応するために、学校が休校になっているところが多い。その対応などによって仕事が休みになった人や、仕事を休むことになる人にたいして、政府は所得を部分的に保障するという。

 保障の額は、勤め人は一日に八〇〇〇円ほどで、フリーランスはその半額の四〇〇〇円ほどだという。この差は、つり合いをとるためだと首相は説明していた。

 なぜ勤め人のほうが額が多くて、フリーランスは少ないのだろうか。同じものには同じあつかいをするべきだという正義や公平の原則からすると、働いている点では同じなのだから、同じようにあつかうべきではないだろうか。

 首相はつり合いをとるためだと言っているのだが、逆に不つり合いになっているとも見られる。納得できるだけの理由が何かあるのか、それとも勤め人とフリーランスとにたいして不合理な価値づけがなされているのか、そこははっきりとはしていない。

 参照文献 『リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください 井上達夫法哲学入門』井上達夫