いまの与党である自由民主党にとって代わりえるめぼしい者と、微分化と積分化(次元の低さと高さ)

 いまの与党である、自由民主党の代えとなるめぼしい者は、野党にいるのか。れいわ新選組を立ち上げた山本太郎氏などは、かなり奮闘していて、躍進してきているのはある。そのほかに、野党第一党である立憲民主党共産党など(その他野党)もがんばっているが、力が十分にあるのかというと、そこには疑問符がつく。

 いまの与党である自民党と、その代えとなるめぼしい者、というふうに見ると、なかなかむずかしいものがある。そこで、その次元で見るのではなくて、次元を高めて見るようにすることができる。

 次元を高めて見てみるようにして、構造の問題に目を向けて、構造から変えて行くというのはどうだろうか。いまの政治のあり方の中で、自民党かもしくはそのほかか、というふうに見るのだと、そこでの満足ということになる。その次元ではなくて、より探索の費用をかけるようにして、あり方そのものを抜本から見直して行く。

 探索の費用をかけるようにして、次元を高めることがいるのは、誰が選ばれて、その人が何をする、というのからいったん離れることがいるからだ。誰が選ばれて、その人が何をする、ということではなくて、政治において全体における組織性のある学びがいるのではないだろうか。それがいちじるしく欠けてしまっているのがいまのあり方だというわけだ。

 表面的に、いまの社会がそれなりにうまく行っている、というのではなくて、問題や課題をどんどんと見つけて行く。問題や課題はできるだけ無いほうがよいのではなくて、あればあるだけよい。そういうように発想の転換を行なう。それで、それらについて、与野党が全体として共同で話し合い、論点を深めて行くようにする。そういう作業をやって行かないと、これから先は危ないことになるのではないだろうか。

 一方的に決めつけてしまうようではあるが、次元が低いいまの与党である自民党によるあり方ではなくて、次元を高めるようにする。このさいの次元が低いというのは、あくまでも個人の主観の見なし方であって、客観というのではないから、そこは人それぞれにまたちがった見なし方があるのはまちがいがない。

 個人的な見かたを言わせてもらうと、いまの自民党は、次元が低くて、短期の自分たちの利益さえとれればよいというふうに大衆迎合主義(ポピュリズム)になってしまっている。この次元の低いところで見れば、いまの自民党に代わるようなめぼしいものは見当たりづらい。その次元の低さから離れて、次元を高くして見れば、またちがった見かたがとれるのがある。

 短期ではなくて、中期や長期を組み入れれば、数学で言われる微分化ではなくて積分化することになる。微分化ではなくて積分化するというのは、次元を高くするということだ。そうしたようにして次元を高くすることによって、過去や現在や未来という長い時間の軸によって見ることができる。過去に長期政権をになってきた自民党や、高級な役人のしでかしたいくつもの失政があるのだ。それらを十分にふり返ることがいる。

 旧民主党が悪夢だったというのは、ごく近い過去のことであって、もっと遠い過去までさかのぼるようにしなければならない。そうして次元を高くするようにして積分化して、さまざまなものをくみ入れるようにして、あり方や構造のまずいところを変えて行く。

 次元を高めるようにして、空間や時間において広域に積分化することが必要だ。そういうことではなくて、いまの時点や短期において、とりあえず満足だといったような、微分化したあり方ではたしてよいのかというのが疑問である。

 いまのあり方に満足して何が悪いのだ、というのはあるかもしれないが、それについては、満足して悪いということはないものの、色々な問題や課題が社会において山積しているのは見すごしづらい。その問題というのは、いまの与党である自民党そのものが抱えるものを含む。

 すでにある問題や、見つけ出して表面化(問題化)しなければならない問題や、可能性としての問題などが、たくさんあるのにもかかわらず、それらにきちんと目を向けないでいて、表面的にあたかもうまく行っているかのようにごまかしているのがいまの与党なのではないだろうか。

 問題や課題そのものにおいても、それらを微分化するのではなくて、積分化できるのだ。過去や現在や未来の時間を広くとれば、色々な問題や課題を多く見つけやすくなる。そのようにして行って、いま勝っている自民党の足もとを掘り崩して行く。いま勝っている自民党の寄って立っている根拠じたいに穴が空いていることを、目に見えるようにしたいものだ。その穴にはフタがしてあって、一見すると見えないようになっているのだ。

 参照文献 『微分積分を知らずに経営を語るな』内山力(つとむ) 『問題解決力を鍛える』稲崎宏治 『「学び」で組織は成長する』吉田新一