新型コロナウイルスの感染への対応と、顕在と潜在―二つの文脈で見てみることができる

 新型コロナウイルスへの感染が日本の社会の中でもおきてきているようだ。

 感染への対応については、その速度を速めるためには、顕在(けんざい)と潜在に分けて見ることができる。顕在はすでに表にあらわれているものだ。形になっている。潜在はまだ表には出てきていないものである。

 顕在だけを見てやって行くのだと、潜在を見逃すことになりかねない。顕在だけを見るのではなくて、潜在はどうかということをくみ入れてやっていったほうが、より総合的に見て行くことができやすい。

 顕在だけを見ているのだと、潜在が顕在化したときになってはじめて手を打つことになるから、後手に回ってしまう。事後的になる。事前に潜在までくみ入れておいて、この先にどうなるのかを知るための手がかりとなる兆候を見て行くようにすれば、とり落としを少しは避けやすいから、事後になって大きくあわてることがおきづらくなる。

 参照文献 『ホンモノの思考力 口ぐせで鍛える論理の技術』樋口裕一 『リベラルアーツの学び 理系的思考のすすめ』芳沢(よしざわ)光雄