アイドルグループを運営する関係者の言うことは、(できごとにたいする)仮説ではあっても結論とまではまだ言えないものだろう

 アイドルグループのメンバーが暴行を受けたとされる。これについて、アイドルグループを運営する関係者は、暴行がおきたことを否定しているという。

 暴行を受けたことを訴えるメンバーのことを、運営する関係者は、少し精神的に問題がある人間だとして、狂言や妄想として見なすことをうながす。報道機関はそれを受けて、抑制的な報じ方をしていると言う。

 できごとの正確なところはわからないが、アイドルグループのメンバーにたいして暴行が行なわれたのだとすると、このできごとはゆるがせにはできないことだ。個(メンバー)が暴行を受けたのは、その個が暴力を受けたことをあらわすので、あってよいことではない。そのままにすると個が被害を受けたままになって、不つり合いになってしまう。

 アイドルグループを運営する関係者は、暴行を受けたと訴えるメンバーのことを、少し精神的に問題があると言っているという。関係者がこう言っていることはうのみにはできづらいことだ。本当にこのメンバーが少し精神的におかしくて、狂言や妄想を言っているという具体の証拠がないと、確かなこととして受け入れるのは難しい。

 集団と個の図式において、集団が内向きになることによって、個が不当なあつかいを受けるとしたら、よくないことである。集団主義がとられることで、個が不当にあつかわれることがないようにしたい。集団の和のほうが大事だとして、個人が犠牲になるとしたら、その集団では不正がおきてしまいかねない。

 集団の中で、個人の人権が侵害されるようなことがおきたのだとしたら、うやむやにするのではなくて、きちんと対応するのがいる。暴行を受けたと訴えるメンバーが、少し精神的におかしいとするのは、それが本当のことではないとしたら、それそのものがメンバーの人格を傷つけるものとも受けとれる。