合流の希望者

 政党としては、今回の選挙に届け出をしない。民進党の代表をつとめる前原誠司氏は、そのような方向をとるようだ。この方向をとるのはある面では現実的なものなのかもしれない。民進党の形を保つ方向をとるのだと、それによって失ってしまうものが出てきてしまいそうなのがある。

 民進党(の右派)は、小池百合子都知事が代表をつとめる希望の党に合流することを希望している。それについて、小池都知事は、待ったをかけることを言っている。あくまでも主導権は希望の党の側にある、としたいようだ。合流するのを希望する民進党の議員の全員を受け入れるとはしない。希望の党の希望にかなった議員を見きわめて入党させるもくろみだという。

 希望の党としては、安全保障と憲法改正を重く見ていて、それにふさわしいような人だけを、民進党の議員の中から受け入れたいとしている。安全保障と憲法改正については、右から左までいろいろな意見があってよいように思うから、そこで条件づけするのはどうなのだろう。党をまとめるための手なのだろうけど、何か一つの正解があるものではないのも無視できそうにない。ざっくばらんな議論が党内でできたほうが、どちらかといえば民主的であるような気がする。理想論ではあるかもしれないが。