暗から明へといった、中世からルネサンスへの移行の大きな物語はなりたちづらい

 旧民主党の時代は悪夢だった。首相はそう言っている。暗黒の時代だったという声もある。

 旧民主党の時代が悪夢や暗黒だったとすると、これは中世のようなものだ。そこから脱してルネサンスがおきたのが、いまの首相による政権ということだろう。

 少なからぬ人にとっては、いまが(いまだに)中世のようだというのがあるのではないだろうか。先行きが見えなかったり、生活に苦しんでいたりする人はいるのだから、そういう人にとっては、いまが悪夢や暗黒だということになる。それぞれの小さな物語があるということだ。

 参照文献 『男性論』ヤマザキマリ