ごみのありか

 ごみはあったかなかったのかわからない。そう言ってきたが、じつはごみはなかった。学校の土地にごみが埋まっているということで、国から八億円の値引きで土地を取り引きしていた学園の元理事長はそう述べた。

 学校の土地にごみが埋まっているとされていたのが、じつはごみはなかったのだということが、元理事長によって言われた。ごみは実在ではなく、非実在だったのだ。

 ごみが埋まっているのはどこか。それはいまの首相による政権の中なのではないだろうか。いまの政権によって行なわれている政治や、省庁にはごみがたくさんある。ごみだらけだ。政治がそれによっておかしくなっているのである。

 いまの政権や省庁によって、政治にごみはたまりつづけているが、そのいっぽうで、捨てるべきではないものが勝手に廃棄されてしまっている。政権や高級な役人は、自分たちに都合の悪い情報を、国民の目から隠すために、勝手に捨ててしまっているのだ。

 自分たちは政治においてごみをためつづけているくせに、かたやとっておくべきものを捨てているのである。こんなことでは、ごみやうみとなる乱雑さ(エントロピー)がたまりつづけるばかりで、いっこうに吐き出されないから、これから先が心配だ。ひどくおかしいことがこれから先に待っていなければよいが。

 参照文献 『公文書問題 日本の「闇」の核心』瀬畑源