数字の善用と悪用(善人による善用と悪人による悪用)

 数字は善用されることもあれば、悪用されることもある。よい人が数字を用いればよく用いられるが、悪い人が数字を用いれば悪く用いられることがある。数字をあつかう人しだいだ。作家の江上剛氏はそう言う。

 いまの政権が、自分たちに都合のよいように数字を用いているものとしてあげられるのは、経済のさまざまな数字や、支持率がある。経済のさまざまな数字では、統計をねつ造している不正が疑われている。支持率については、絶対的に当てになるものではない。まったく信用ならないということは言えないかもしれないが、純然たる客観の世論の反映とは言えないものだ。

 いまの政権が悪人であるとすれば、数字がねじ曲げられたり、数字が悪用されたりする。受けとる方としては、そのままうのみにすることはできそうにない。いまの政権が数字を用いるさいに、数字そのものやそれをもとにした情報が歪曲されているおそれが小さくないということだ。

 参照文献 『会社という病』江上剛