野党の代表に、代わりにうみを出してもらっているのは、情けないにもほどがある(自分でうみを出さないことにはうみは出るものではない)

 ほんらいであれば、政権は七回ほど吹き飛んでいる。自由民主党の政権が不信任に値する理由として、七つの理由をあげたのは、立憲民主党枝野幸男代表である。枝野代表は演説で二時間を超えるほどのことを語った。

 産経新聞の記事では、立憲民主党をふくめて、野党にこそむしろ不信任を出したいといったようなことを言っている。これは個人としては受け入れることがむずかしいものである。ほんらいであれば、政権をになう自民党安倍晋三首相は国民に向けてしっかりとした説明をしなければならないが、それがまったくといってよいほどできてはいない。だらしがないというしかない。

 それにひきかえ、野党であるのにもかかわらず、枝野代表は自民党による政権がいかに不信任に値するのかをしっかりと理由をあげて説明している。首相とはちがい、枝野代表がなぜか(だからこそと言うべきかもしれないが)きちんとした説明責任(アカウンタビリティ)を果たしているのである。まったくのあべこべになっているのだと言わざるをえない。ほんとうであれば、首相が自分の口から、自分がいかに失敗をしでかしてきたのかを、二時間を超えるくらいに語ったらよいようなものだが、それをしないばかりか、席に座りながら枝野代表のことをそばにいる大臣とともにせせら笑っているしまつである。