質問の時間の配分もそうだけど、そもそも正面からきちんと質問に答えていると言えるのかがある(肝心な質問から逃げてしまってはいないだろうか)

 国会での質問時間の配分を変える。これまでは、与党が二なのにたいして野党が八だったそうだ。それを、与党が七で野党が三にしてはどうかという意見が、与党の側から投げかけられている。先の選挙で与党である自由民主党が大きく勝ったこともあり、それを反映させてはどうかというのである。

 もともと、今の時間の配分である、与党が二で野党が八というのは、自民党が野党だったときに変更されたものらしい。それいぜんはもうちょっと与党の配分があり、野党の配分がやや少なかったそうだ。

 先の選挙で与党である自民党が大きく勝ったのはあるわけだけど、そうであるからといって、その結果を反映させるのはどうなのかとの声があげられている。そうして選挙の結果を反映するのであれば、結果が出たあとにそれを言うのはちょっとおかしいだろう。もしかりにいまの与党にとって思わしくない結果(たとえば野党に転落など)が出たのだとしたら、それを配分に反映させるべきだとの意見は言わないはずである。

 できるだけ国会での与野党の質問のやりとりが有意義になるように工夫するのはあってもよいのかもしれない。それについては、いきなり時間の配分をがらっと変えてしまうのではなく、もし変えるにしても微調整くらいにとどめておいたほうがよさそうだ。そのほかにも色々とできることはあるだろうから、それに手をつけるのがあればのぞましい。

 格言では、苦労なくして得るものなし(No pain,no gain)なんていうのがあるそうだ。これをふまえると、与党は野党から質問で追求されるのは苦労かもしれないが、それを受け入れることによって多少の何かを得るのがよいのではないか。そうした野党からの質問の追求がゆるんだとすれば、それだけ楽はできるかもしれないが、得られるものもまたなくなってしまう。そうしたのがありそうだ。そこについては、さじ加減というか、あんばいが難しいのもあり、たんに不毛なやりとりになってしまうのだとまずいこともたしかである。