いまの政権による政治のスキャンダルについて、それをより上位のメタの視点から見ることができるとすると、より有意義になることが見こめる

 森◯学園や加◯学園のことについては、それそのものが悪いというのがある。悪いというのは、主として政権与党が悪いということである。しかしそれだけではなく、さらに上に向かうようにして、より上の視点から見ることもいる。メタの視点に立つようにする。また、問題の所在を見ることもいるだろう。

 メタの視点に立ったり、問題の所在である根本の趣旨を見たりすることができるとすると、政治の腐敗というものに行きつく。毛沢東は矛盾論において、目の前の矛盾を見るのではなく、その背後にあるより大きな主要矛盾を認知しなければならない、と言ったという。目の前には森◯学園や加◯学園のことがあるとして、その主要矛盾に当たるのが、政治の不正や腐敗なのではないだろうか。それとともに、無法(アウトロー)や脱法や、短絡による悪もある。

 政治の不正や腐敗や、法をないがしろにする問題がある。それが主要矛盾に当たるとすると、それがおきてしまうことについて、構造として見るようにしなければならない。構造や体系として見るようにして、それで改めるための手だてをうつ。それができればのぞましい。改めるようにすることは、高次学習を行なうことであり、それはいまの政権による合理性をとり止めるようにすることだろう。いまの政権をよしとしているかぎり、低次の合理性にとどまりつづけることになってしまうのが危ぶまれる。その点については、ほかのさまざまなちがう見かたがとれるものではあるかもしれない。