仕事がほしいという目的は、とくにおかしいものではないし、その目的をもっているために、逆に弱みとして不当につけこまれてしまうことはありえないではない

 仕事がほしいという目的で、男性と食事をする。そこでお酒を飲み、性の被害がおきた。自由民主党の議員の人は、仕事がほしいという目的で、男性と食事やお酒をともにして、男性をそそのかしたかのように女性を見ているが、これは逆にして見ることもできるものである。

 自民党の議員の人の見かたでは、女性が仕事がほしい目的で、男性をそそのかしたというふうにとらえているようだが、この逆の見かたも十分に成り立つ。性のいやがらせ(セクシャル・ハラスメント)では、男性が女性にたいして何らかのとり引きみたいなのを持ち出したりちらつかせたりすることで、性のいやがらせがおきることがあるという。これは対価型である。

 性の被害がおきたのでは、仕事がほしいという目的で、女性が男性をそそのかしたという見かたがあるが、その逆であるという可能性を見ることができる。男性が仕事を与えるのを口実に、女性にたいして性のいやがらせや性の被害をおこすことは十分に考えられるので、そこを無視することはできそうにない。なので、仕事がほしいという目的で、女性が男性をそそのかしたのだとは決めつけられず、男性が女性に仕事を与えるという名目で、性の行為を強いたおそれがある。

 自民党の議員の人は、女性が男性をそそのかしたと決めつけた見かたをしているようだが、その見かたはひっくり返して逆にすることができるので、そのようにしても見たらどうだろうかというのがある。仕事のうえで、男性のほうがより優位な地位にいたのがあるので、それを活用(悪用)するというのはありえないことではない。