出演者(の一部)が司会者をさかんによいしょする番組(司会者がほめられないとならない番組)

 テレビ番組の司会者が、首相であるとする。番組に出演している人たちとして、与党の議員がいる。出演者である与党の議員は、司会者である首相を、しきりによいしょする。司会者である首相の悪口を言うのは、少しも許さない。あってはならないことだとする。司会者である首相は、少しも批判されてはならず、ほめたたえられなければならない。

 そんな番組を見させられているような気がする。これはあくまでも、いち視聴者の意見にすぎないし、またかりにの話にすぎない。ほかの人にはほかの意見があるだろうから、一概に決めつけることはできそうにないし、適した例えではないおそれがある。テレビ番組でいうなら、司会者は首相ではなくて議長に当たるだろうけど、出演者である与党の議員とはちがう位置づけにいるものとして、首相を司会者としてみたものである。また、反対勢力である野党のことは、便宜として捨象している。

 司会者である首相は、出演者である与党の議員からほめたたえられるのを、気持ちよいことだと受けとっているのだろうか。当然のこととしているのだろうか。そのようにするのではなくて、あまりほめるなよだとか、よいしょするなよだとかして、おさえたりとどめたりしたほうがよいような気がする。そうしたほうが、司会者としてまっとうなあり方だといえそうだ。

 出演者である与党の議員が、司会者である首相のことを、番組の中でおだてたりよいしょしたりする。それが逆に首相にとってあだになってしまっている。そうなのだとしたら、おだてたりよいしょしたりすることが、功を奏していないことになる。首相の足を引っぱってしまっていることになる。それでよいのだろうかという気がしてならない。

 出演者である与党の議員が、司会者である首相にたいして、おだてたりよいしょしたりするのを、首相はおしとどめる。おだてたりよいしょしたりするなと言っていましめる。そのほうがよいのではないか。おだてたりよいしょしたりするのを、させないようにすることで、番組が健全に進行するようになる。司会者は、おだてられたりほめられたりするべきではない。番組の中で、有権者である国民にとって益になるような、事実に近い情報を示せるようにする。司会者をおだてたりほめたりすると、番組の中で、国民にとって益になるような情報を示しづらい。なので、司会者をおだてたりほめたりするのはやめたらよい。司会者は、出演者にそれをいましめたほうがよい。そうしていましめるのがされていないようなので、それが変な気がしてならない。