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最低賃金を上げるためのデモ

 最低賃金を 1500円に上げよ。そうしたデモが行われていたようだ。これにたいして、そんなことをやっている暇があるなら、その時間で働いたほうがお金が得られるではないか、との意見があった。デモをやっていても 1銭にもならない。

 機会費用によって見てみれば、デモに参加することで得られる心理的な効用がかかわってくる。この効用がその人の中ではとても大きいものであるとするのなら、デモに参加するのにも合理性があるのではないか。動機づけがはたらく。

 デモに行かずに代わりに労働すれば、確実にお金が手に入ることはたしかだけど、それはある面では分かりきったことにすぎない。新しい価値の創造というのは、不確実なことにとり組むことによってはじめて生まれる面がある。

 うわべではお互いの合意による契約の形に労働はなっているわけだけど、じっさいにはそれはまったくの対等なものではない。どのみちどこかで働くとすれば、多かれ少なかれ雇い主によって搾取されてしまう。労働者というのはこき使われてしまう側にあたるわけだけど、これは権力による支配をこうむることを意味する。そうしたあり方への抗議の面もあるとすると、デモによって声を上げることにも大いに意義があると言えるだろう。

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