よい政治家なのが高市首相なのか。
与党である自由民主党の高市早苗(たかいちさなえ)首相をじかにみて行かない。じかにではなくて、まわりを見てみる。
同じ羽の鳥は群れをつくる(Birds of a feather flock together.)。社会の動物なのが人だ。哲学者のアリストテレス氏による。本性として人はそうだとされる。集団化して行く。共同体を形づくる。それとともに分離化するのもある。三者の関係だ。
一人なのが自己の幻想だ。二人なのが対の幻想である。三人より以上が共同の幻想だ。共同幻想論による。思想家の吉本隆明氏のものである。社会は二人だけだとなり立たず、三人より以上はいる。
三人より以上いれば、一人をのけ者にできる。排除して行く。分離化だ。分離化すると集団化がつよまる。のこりの二人の結びつきを固いものにすることがなり立つ。我々(we)と彼ら(they)の二分法だ。線を引く。なわ張りや領域をつくる。称(index)である。人であれば人称(にんしょう)である。
鳥なのが高市首相なのだとすると、同じような羽の鳥があつまってくる。ちがう羽をもつ鳥は、高市首相には近づかないで、距離をとることになる。遠ざかる。
じかにではなくて周りを見てみると、悪い政治家があつまっているのが見てとれる。まわりに悪い政治家が寄ってきているのが高市首相だろう。
人の好みは説明できない(There is no accounting for tastes)。いっぱんの人については、どういう政治家を好むのかは自由だろう。政治家の好みにぜったいの正解があるとはできそうにない。そうはいっても、アドルフ・ヒトラーみたいな悪い政治家を好むのは望ましくないのはたしかだ。
良いものがいないかどうかを見て行く。良いものはいるけど、あんまり近くにはいない。少し離れたところにだったら良いものがいる。離れたところであれば、高市首相よりもすぐれた政治家が色々にいる。関係がありながら、高市首相よりもよりよい政治家が、離れたところにいるのである。
図がら(figure)と地づら(ground)がある。形態(gestalt)の心理学だ。図がらなのが高市首相なのだとできる。それだけではなくて、地づらなのを高市首相とすることもなり立つ。鳥でいえば、同じ羽をもつほかの鳥を図がらにすることができる。
るいじ性とさい性がある。おなじ羽をもった鳥なのであれば、高市首相と類似性をもつ。ちがう羽をもつ鳥なのだったら高市首相とは差異性をもつことになる。類似性をもったものは悪い政治家が多くてよい政治家はあまりいそうにない。差異性をもった政治家はよい政治家がいる。
これまでは自民党と連立を組んでいたのが野党の公明党だ。高市首相になってから公明党は自民党と連立を組むのをやめた。ここからうかがえるのは、公明党は高市首相とはちがう羽の鳥であることだ。
あたらしく自民党と連立を組んでいるのが日本維新の会だ。維新の会は高市首相と同じ羽の鳥である。自民党の補完の勢力なのが維新の会だ。ほかには野党の国民民主党なんかもそうである。
公明党と維新の会を比べてみると、公明党のほうがややましだ。高市首相から離れたところのものである公明党はややよい。高市首相に近づいたところのものである維新の会はよくない政党である。
よくない政党なのだとはいってもそれはあくまでも主観の実感のものではある。実感にすぎず、しっかりした根拠はないけど、そのうえで、維新の会の悪いところは新自由主義(neoliberalism)である点だ。右傾化していて、国家主義(nationalism)である。権力に寄生する冷笑主義(cynicism)のところをもつ。
よさをもつ。維新の会によさがあるとすれば、自民党の悪さをよりはっきりとさせたことだろう。公明党は、自民党の悪さを分かりづらくさせる。あいまいになる。維新の会は公明党よりも(主観の実感からすると)政党として悪いところがあるから、自民党の悪さが浮きぼりになる。そうした点で、より批判できやすくなったよさはある。
アメリカのドナルド・トランプ大統領がいる。トランプ大統領と仲よくなってはしゃいでいたのが高市首相だ。アメリカの政治家としてこれまでで最も悪いかもしれないのがトランプ大統領だろう。
悪い政治家であるトランプ大統領と仲よくなれたのは、トランプ大統領と高市首相はおなじ羽をもつ鳥だからだとおしはかれる。悪い政治家と同じ羽をもとうとする。
羽は同じだけど、心を許し合わない。アメリカは日本を信頼していない。アメリカから信頼されるのではないのが日本だ。トランプ大統領は日本のことを信頼していなくて、不信や猜疑(さいぎ)をもっているのがうかがえる。
トランプ大統領のことをもち上げてはいるけど、それとはちがう意図(intention)をもつのが高市首相だろう。心の中の意図としてはとくにトランプ大統領をよいとは見なしていない。
忠誠心を求めているのがトランプ大統領だ。忠誠心の試験(test)をされているのが高市首相である。試験を受けさせられる。強制にしたがった行動だ。他律(heteronomy)である。
超越の他者(hetero)なのがトランプ大統領だ。天皇のようなものに当たる。自律(autonomy)だったら自分の意思でのぞましいと思う行動がとれるけど、それとはちがう。戦後の日本の国体は、アメリカが天皇のありようである。国の外に天皇がいる。
日本はアメリカから見捨てられたくなくてしがみついている。戦後の日本はアメリカを光としてきた。光だけを見てきている。かげなのが東洋(Asia)だ。朝鮮半島などである。日本が原罪をもつ。その場所だ。植民地主義で日本が支配していた。
自民党はアメリカから見捨てられると存在理由がないことがばれる。アメリカからきらわれるときっと自民党は色々と困ることになる。アメリカに弱みをにぎられているのかもしれない。
国としてみるとアメリカは悪いところがあり、それと協調しているのが日本だ。アメリカと協調することによって、アメリカと同じ羽をもつことになっているのが日本である。いまのアメリカはならず者の国(rogue state)であるとされているほどによくないところを持つ。ならず者であるのは、アメリカが国際の法の決まりを守らないからだ。
日本の国のなかでは、安倍晋三元首相がいる。安倍元首相と近かったのが高市首相である。安倍元首相とおなじ羽をもつ。日本の戦後の政治において最も悪い政治家だったかもしれないのが安倍元首相だ。戦後で最も悪い政治家だったかもしれないのに、それと同じ羽を持っているのだったら、その政治家はだめである。まっとうではない。
よくない動機によって近づいている人たちもいるようだ。かってに高市首相の名前を使って、お金もうけをたくらむ。お金がもうかるからといった動機によって近づいている人も少なくなさそうである。
認識をみちびく利害の関心がある。よい政治家だからといったことではなくて、利己の心から高市首相をよしとする人もいるだろう。たとえ悪い政治家だからといっても、そんなことはどうでもよくて、自分さえよければよい。自分がお金をもうけられればよい。自分を中心にした発想(egoism)だ。
分離されていたほうがよいのが政治と宗教だ。よくないものなのが政治と宗教の結びつきだけど、日本ではそれがおきている。公明党は創価学会とかかわる。自民党は統一教会と関わっていた。悪さがあったのが統一協会であり、解散させられた。
乗っとられていたようだったのがある。自民党は統一教会に乗っとられていたところがあり、右傾化がすすむ。政党の中に宗教が入りこむ。高市首相は、統一教会と関係をもっていたのがある。
やり取りをしあう。政治の参加者なのが政治家と宗教(特別利益団体)だ。のこりの参加者は有権者と役人の組織だ。政治家にとって宗教などの特別利益団体(special interest group)はうまみがある。特別利益団体にとっても政治家はうまみをもつ。お互いにやり取りし合う。
離れていったところのもののほうがよくて、近づいてきたところのものは悪い。近づいてきたところのもののもつ悪さは、自民党がもつ悪さだといってよい。維新の会に悪いところがあるのだとはいっても、それは自民党がもつ悪さでもある。
少し離れたところにいるものを見てみる。離れたところにいるのが、野党の辻元清美氏や、元政治家の田中真紀子氏だ。自民党の中でやや離れたところにいるのが、前首相の石破茂氏などだろう。
なんで辻元氏や田中氏をとり上げるのかといえば、そんなに大きな意味あいはないけど、批評の意識をもつ。高市首相のことを知っていて、批評をしているのが辻元氏や田中氏である。批評をすることができる資源(resources)や技術(skill)や動機づけ(motivation)をもつ。
あんまり近くにいないで離れているとはいっても、高市首相よりも劣っているのだとはできそうにない。劣っているのとは逆に、より優れているのが辻元氏や田中氏や石破前首相などである。より政治家としてまっとうだ。
同じ女性の政治家でも、中身がより上なのが辻元氏や田中氏だろう。中身が上か下かは実感からのものにすぎないけど、一つの目安は右傾化していないかどうかだ。いまの日本の多くの政治家は右傾化してしまっている。その中で数少ない政治家は右傾化しないでがんばっている。
自民党の中には、高市首相ではないそれ以外にも少し女性の政治家たちがいる。自民党のほかの女性の政治家たちは、とりわけ高市首相よりも劣っているとはできず、その逆に中身がより上の見こみがある。全体としてではなくても、部分としては高市首相よりも上回っている政治家はいるだろう。
もっともすぐれた良い政治家なのが高市首相なのだとはできそうにない。その周りを見てみると、近いところではなくて、少し離れたところや、わりと離れたところには、よりよい政治家がいる。
周りの少し遠いところには辻元氏や田中氏や石破前首相などがいるけど、それらの人をおもてなし(hospitality)する。客むかえをして行く。近くにいる味方ではなくて、はなれたところや遠くにいるよりよい政治家を高市首相は客むかえするべきである。よき歓待(かんたい)をして行く。同じ羽をもつ鳥どうしではなくて、ちがう羽をもつ鳥の中によい政治家がいるから、ちがう羽をもつ政治家などを客むかえすればのぞましい。
参照文献 『カルチュラル・スタディーズ 思考のフロンティア』吉見俊哉(よしみしゅんや) 『逆説思考 自分の「頭」をどう疑うか』森下伸也(しんや) 『橋下徹の問題解決の授業 大炎上知事編』橋下徹 『JAPAN UNMASKED : The Character & Culture of the Japanese』Boyé Lafayette De Mente 『すっきりわかる! 超訳「哲学用語」事典』小川仁志(ひとし) 『ナショナリズム 思考のフロンティア』姜尚中(かんさんじゅん) 『疑う力 ビジネスに生かす「IMV 分析」』西成活裕(にしなりかつひろ) 『現代思想を読む事典』今村仁司(ひとし)編 『ヒトラーの正体』舛添要一(ますぞえよういち) 『岩波小辞典 心理学 第三版』宮城音弥(みやぎおとや)編 『議論入門 負けないための五つの技術』香西秀信 『右傾化する日本政治』中野晃一(こういち) 『本当にわかる現代思想』岡本裕一朗 『究極の思考術 あなたの論理思考力がアップする「二項対立」の視点十五』木山泰嗣(ひろつぐ) 『信頼学の教室』中谷内一也(なかやちかずや) 『スーパー・アンカー英和辞典 第五版』山岸勝榮(かつえい) 『天皇論』鷲田小彌太(わしだこやた) 『政治って何だ!? いまこそ、マックス・ウェーバー『職業としての政治』に学ぶ』佐藤優(まさる) 石川知裕 『国体論 菊と星条旗』白井聡(さとし) 『どうする! 依存大国ニッポン 三五歳くらいまでの政治リテラシー養成講座』森川友義(とものり) 『希望の国の少数異見 同調圧力に抗する方法論』森達也、今野哲男(企画協力、討議) 『絶対に知っておくべき日本と日本人の一〇大問題』星浩(ほしひろし) 『ポストコロニアル 思考のフロンティア』小森陽一 『思考のレッスン』丸谷才一(まるやさいいち) 『社会(the social) 思考のフロンティア』市野川容孝(いちのかわやすたか) 『創造力をみがくヒント』伊藤進 『日本語基礎講座 三上文法入門』山崎紀美子 『境界線の政治学』杉田敦(あつし) 『双書 哲学塾 自由論』井上達夫 『アジア / 日本 思考のフロンティア』米谷匡史(よねたにまさふみ) 『歴史 / 修正主義 思考のフロンティア』高橋哲哉 『日本の難点』宮台真司(みやだいしんじ) 『暴力 思考のフロンティア』上野成利(なりとし) 『構築主義とは何か』上野千鶴子(ちづこ)編