兵庫県の知事による秩序の維持と、それにほんろうされる人々

 秩序の点から、兵庫県の知事を見て行く。

 秩序の点からすると、どうとらえられるだろうか。

 秩序を良しとしているのが兵庫県である。秩序を保つのを良しとする。

 民主主義によって斎藤元彦知事が選ばれたのであるよりも、むしろ専制主義になっているところがある。

 何かが排除されることによって保たれることになるのが秩序だ。どういうものが排除されるのかといえば、ぜい弱性(vulnerability)をもつものだ。悪玉化される。悪玉化される度合い(scapegoatability)が高い人だ。

 自殺してしまった兵庫県の職員は、悪玉化される度合い(goatability)が高かった。しょく罪のやぎ(scapegoat)になったのである。自殺してしまった職員がしょく罪のやぎになることによって、兵庫県の秩序が保たれることになった。斎藤知事が、ふたたび知事に選ばれることになった。

 はじめは悪玉化される度合いが高くなかったけど、とちゅうからそれが高まったのが、広報の会社の社長である。斎藤知事と関係が深いのが広報の会社の社長であり、選挙の応援をしていた。

 広報の会社の社長が、不祥事をなす。斎藤知事を応援することによって、不祥事をなしたうたがいがある。選挙で、公職選挙法を守らない。選挙の法律をやぶる。それで、斎藤知事を応援した。そのうたがいがおきている。

 政治の権力者との距離が近すぎると、政治の不祥事がおきがちだ。広報の会社の社長は、斎藤知事との距離が近すぎた。政治の権力者と距離が近すぎると、まひがおきてしまう。政治でまひがおきると、不祥事をしでかす。権力のどれいと化す。権力のたいこ持ちになりはてる。権力者のたいこ持ちになり下がる。幇間(ほうかん)だ。

 自分で不祥事を引きおこした。または、不祥事に巻きこまれたのが、広報の会社の社長だ。とちゅうから、悪玉化の度合い(goatability)が高まったのである。斎藤知事を主とした秩序を保つうえで、広報の会社の社長が排除されることになる。秩序を保つために、ぜい弱性をもつものが排除されることがいるからだ。

 斎藤知事を主とした秩序を保つ。秩序を保つのは、思想の傾向(ideology)によるものであり、その装置として働いていたのが広報の会社の社長である。思想の傾向の装置になっていたから、秩序を保つのによく働いていたけど、とちゅうからそれが逆に転じた。秩序をこわす。思想の傾向のうそやいんちきをあばく。

 広報の会社の社長が、いろいろな情報を web で発信することによって、斎藤知事の思想の傾向のうそやいんちきがあばかれ出した。思想の傾向によっておおっていることが明るみになるとまずいから、おおいをしつづけて行く。おおいをして、隠しつづける。秩序を保って行く。

 あまり秩序をよしとしすぎると、斎藤知事がもつ思想の傾向が強まりすぎてしまう。思想の傾向によるおおいがされつづけることになり、隠されつづけることになる。おおいで隠されているものごとが、明るみに出てこない。広報の会社の社長が web で発信した情報によって、たまたまおおいが外れたのがあって、おおいの下に隠されていることが明るみに出た。

 とにかく斎藤知事は正しい。あくまでも斎藤知事は正しい。斎藤知事を良しとしすぎるのだと、民主主義ではなくて専制主義と化す。斎藤知事を正しいのだとしつづけることになり、やり直し(redo)がきかなくなる。

 旧ソヴィエト連邦では、独裁者のスターリンがいた。スターリンを良しとするのがスターリン主義(stalinism)だ。スターリンが死んだあとになって、批判がおきた。スターリン批判だ。あまり斎藤知事をよしとしすぎると、斎藤主義のようになってしまう。

 やり直しの機会を増やして行く。たくさんやり直しの機会があったほうが良いのが民主主義のあり方だ。兵庫県では、知事の選挙がなされたけど、うんとやり直しの機会があるのだとはできづらい。やり直しの機会が減らされた。広報の会社の社長が、やり直しの機会を減らす働きをしたのである。斎藤知事を応援したさいに、選挙の法律をやぶったうたがいが高い。不正がなされたところがある。

 良くないやり方で、やり直しの機会を減らしたのが広報の会社の社長だけど、やり直しの機会を増やしもした。やり直しの機会を減らすつもりが、逆に増やすことになったのである。

 広報の会社の社長が、色々な情報を web で発信したことによって、やり直しの機会を減らすつもりが、増やす方にはたらく。斎藤知事がもつ思想の傾向のうそやいんちきが、広く人目にさらされることになり、人々の知るところになったのは良いことである。

 できるだけやり直しの機会が増えるようにしていって、民主主義によるあり方にして行くことがかんじんなことだ。広報の会社の社長がやったことは、斎藤知事を応援することであり、良くないものである。選挙の法律をやぶるような形で、やり直しの機会を減らした。良くないことと共に、良いこともしたのが広報の会社の社長である。

 保たれることがいるものを、乱す。反乱をしでかす。秩序を保つのとともに、それをとちゅうからぶっこわすことになったのが広報の会社の社長だ。保たれないとならないものを乱してぶっ壊すのに働くようになったから、とちゅうから悪玉化の度合い(goatability)が高まったのがあり、じゃま者にされ出しているのが広報の会社の社長である。

 排除の標的(target)になるのが、じゃま者あつかいされる人だ。何かを排除することによって保たれることになるのが、兵庫県の秩序だ。秩序をよしとするあり方である。民主主義が専制主義に横すべりしてしまう。やり直しの機会が減ってしまうと、民主主義ではなくなるから、機会を増やすようにすることがいる。

 動物では猫に当たるのが斎藤知事だろう。ねこの首に、ねずみたちが鈴(bell)をかけに行く。ねずみたちが鈴をかけに行く(bell the cat)のをさせないようにしたのが、広報の会社の社長だ。ねこを守るために働く。

 猫を守ったつもりが、ねずみたちをうながすように働いた。とちゅうから、ねずみたちができるだけねこの首に鈴をかけに行くのをうながすように働いたので、猫にとってはじゃま者になる。猫にとっては、自分の首に鈴をかけられたら大変だから、ねずみたちに行動をおこさせないようにすることがいる。ねずみたちが行動をおこさないと、矛盾がいつまでも片づかない。

 参照文献 『原理主義と民主主義』根岸毅(たけし) 『カルチュラル・スタディーズ 思考のフロンティア』吉見俊哉(よしみしゅんや) 『逆説思考 自分の「頭」をどう疑うか』森下伸也(しんや) 『双書 哲学塾 自由論』井上達夫現代思想を読む事典』今村仁司編 『暴力 思考のフロンティア』上野成利(なりとし) 『法律より怖い「会社の掟」 不祥事が続く五つの理由』稲垣重雄 『すっきりわかる! 超訳「哲学用語」事典』小川仁志(ひとし) 『楽々政治学のススメ 小難しいばかりが政治学じゃない!』西川伸一 『現代思想キイ・ワード辞典』鷲田小彌太(わしだこやた)編 『情報操作のトリック その歴史と方法』川上和久 『法哲学入門』長尾龍一社会的ジレンマ 「環境破壊」から「いじめ」まで』山岸俊男スターリンの正体 ヒトラーより残虐な男』舛添要一(ますぞえよういち) 『希望の国の少数異見 同調圧力に抗する方法論』森達也、今野哲男(企画協力、討議)