進んだ反応を欧米に求める:イスラエルの問題となる行動にたいする視点

 イスラエルの行動が悪い。

 パレスチナに暴力をふるっているのがイスラエルだ。

 行動が悪いのがイスラエルだけど、そのほかに悪いところがあるとすればどういったところだろうか。

 何が悪いとまずいのかといえば、行動だけではなくて、反応だ。反応が悪いとまずい。

 反応がよいのであれば、進んだありようであることを示す。

 進んだ反応ができていないのが、欧米の国々だ。遅れた反応をしている。

 悪いことをやっているのがイスラエルなのだから、イスラエルを批判しないとならない。欧米の国々はイスラエルを批判しないとならないけど、それをやっていない。

 先進国なのが欧米の国々であり、進んだ反応をしなければならないけど、じっさいには遅れた反応をしている。文明が進んでいるところなのであれば、進んだ反応をしていないとつじつまが合わない。整合性がとれない。

 イスラエルから目を転じてみると、ロシアが悪い行動をとる。ロシアはウクライナに暴力をふるう。ロシアにたいしては、進んだ反応ができているのが欧米の国々だ。

 何から何まで遅れた反応しかできていないのではなくて、あることについては進んだ反応ができている。すべてにおいて進んだ反応ができているのではなくて、あることについてはひどく遅れた反応しかできていない。欧米の国々にはそれがある。

 たとえ先進国である文明が進んだ欧米の国々だからといって、何から何まで進んだ反応ができているのだとはできそうにない。すごい遅れた反応をしてしまうことがある。事例としては、遅れた反応をすることがいくつかある。

 まだ文明が進んでいない遅れた国であれば、遅れた反応をするのでもしかたがない。やばんな国であれば、進んだ反応をすることができなくてもしかたがないところがあり、そこまでつじつまが合わないわけではない。不整合さはそこまで大きくはないのである。

 いまの世界のありようを見てみると、あんがい文明が進んでいない。全体としてそこまで文明が進んでいなくて、野蛮なところがけっこう残っている。野蛮さが良しとされているのがある。

 もしも世界がすごく進んでいるのだとするのであれば、イスラエルの悪い行動にたいして、ぜんぶの国々が、すごい進んだ反応をしているはずだ。すべての国々が、イスラエルのことをきびしく批判して行く。イスラエルの悪い行動を改めさせて行く。

 はたして、進んでいるのか、それとも遅れているのかが、はっきりとしない。欧米の国々は、あいまいなところがある。ロシアについては、進んだ反応ができているのが欧米の国々だ。イスラエルについては、ひどく遅れた反応しかできていない。

 いついかなるさいにも、どのようなことにたいしても、進んだ反応ができるようでないとならないのが先進国だ。遅れた反応をするようでは、先進国とは呼べなくなる。野蛮な国であることになる。

 気をつけないとならないのは、先進国と呼ばれていると、先進なのだとしてしまう。名として先進とついているから、進んでいるのだと見なしてしまうけど、欧米の国々なんかは、遅れた反応をすることがある。

 反応のしかたのよし悪しでは、いちばん進んでいるのが先進国なのではない。欧米の国々がいちばん進んでいるのではなくて、もっとすぐれた集団や個人はほかにある。反応のしかたでは、欧米の国々はあんまりお手本(paradigm)にならない。

 よい反応のしかたの、お手本になる型(paradigm)にならないといけないのが先進国だ。型が崩れているのがあり、型の移行(paradigm shift)がおきている。お手本となる型にならないところをもつのが先進国だ。先進国である欧米の国は、遅れた反応をすることがあるから、(お手本にするのとは逆に)批判して行かないとならない。

 参照文献 『日本の刑罰は重いか軽いか』王雲海(おううんかい) 『すっきりわかる! 超訳「哲学用語」事典』小川仁志(ひとし) 『双書 哲学塾 自由論』井上達夫 『本当にわかる論理学』三浦俊彦カルチュラル・スタディーズ 思考のフロンティア』吉見俊哉(よしみしゅんや) 『逆説思考 自分の「頭」をどう疑うか』森下伸也(しんや) 『構築主義とは何か』上野千鶴子編 『罪と罰を考える』渥美東洋(あつみとうよう) 『法哲学入門』長尾龍一 『暴力 思考のフロンティア』上野成利(なりとし) 『信頼学の教室』中谷内一也(なかやちかずや) 『できる大人はこう考える』高瀬淳一