連合 vs 蓮舫(と共産党):蓮舫氏への支援の問題を考察する

 共産党がよしとしているから、蓮舫(れんほう)氏を支援しない。労働組合の連合はそうするのだという。東京都の知事の選挙においてである。

 たとえ日本共産党が支えているからといって、それをもってして蓮舫氏を支援しないことにするのは適したことなのだろうか。

 現職の小池百合子都知事を支援することにしたのが連合である。

 たしかに、これまでの色々ないきさつもあり、共産党と対立しているのが連合にはあるのかもしれない。

 どういうあり方がふさわしいのかといえば、共産党と対立するのではなくて、それを良しとすることが連合にはいる。

 なんで連合は共産党を排除するのではなくて良しとすることがいるのかといえば、いまの日本の憲法をよしとするべきだからだ。

 憲法を良しとしているのが共産党だ。労働者の権利を守るためには、憲法をよしとしなければならないはずである。護憲なのが共産党なのだから、連合は共産党をよしとしなければならないはずである。

 日本の国のどまん中にあるのが共産党なのだとは見なしづらい。国の中心ではなくて周縁に置かれている。

 国の中心ではなくて周縁に置かれているのが共産党なのだから、それを排除してもかまわない。包摂しなくて良い。それで共産党を排除しているのが連合である。

 いまとかつてのいまかつて間の交通でとらえてみると、いまの日本であるよりも、かつての日本のあり方になっているのが連合だ。かつての日本のあり方に回帰してしまっているのである。

 交通論のいまかつて間の交通で見てみると、かつての日本は共産党を排除した。戦前のころの日本だ。日本は排他のあり方だったのである。

 天皇を生きている神さまだとしていた、神の国だったのが戦前の日本だ。天皇に動かされていたのが国民だ。他律(heteronomy)のあり方である。超越の他者(hetero)だったのが天皇である。

 混迷しているのがいまの日本のありようだ。これからの先行きが分からなくなっている。未曾有(みぞう)だ。いまの日本は混迷しているので、かつての日本のあり方に回帰するのがおきている。

 反共は戦争の前夜だ。共産党はそう言っている。これは必ずしも的はずれなものではないだろう。いまの日本は、かつての日本に回帰しているところがあり、連合が共産党を排除するのにそれを見てとれる。

 国家主義(nationalism)だったのがかつての日本のありようだ。共産党のような左派を排除していた。右派だけが良しとされていた。排他のあり方によっていて、敗戦にまでつき進んだのである。

 たとえ共産党が良しとしているからといって、都知事選において、蓮舫氏を支援しないことにするのはおかしい。むしろ、共産党が良しとしているからこそ、蓮舫氏を支援するべきなのが連合だろう。

 憲法をよしとしている護憲なのが共産党なのだから、労働者の権利を守って行く。権利をより高めて行く。労働組合としては、憲法をよしとするべきなのだから、共産党とお互いに価値観を共有し合えるはずである。信頼し合うことがなりたつ。

 新しくなくて、古いあり方なのが連合だ。それに比べて共産党のほうがまだ新しい。共産党などの左派を排除するのは、古くさい。かつての日本の国がやっていたことだからだ。

 排他のあり方は古いのがあり、それよりも、包摂や多元(多様)によるようにして行く。包摂や多元は、新しいあり方だ。

 いまの時点であるよりも、むしろかつてのありようにあと戻りしてしまっているのが連合だ。連合がとらえているであろうところの日本の国は、いまの時点の日本であるよりも、むしろかつての日本である。古い日本のあり方によってしまっている。それと比べてみれば、共産党のあり方のほうがまだ新しいのである。

 参照文献 『超訳 日本国憲法池上彰(いけがみあきら) 『双書 哲学塾 自由論』井上達夫 『日本が「神の国」だった時代 国民学校の教科書をよむ』入江曜子 『あいだ哲学者は語る どんな問いにも交通論』篠原資明(しのはらもとあき) 『宗教多元主義を学ぶ人のために』間瀬啓允(ませひろまさ)編 『信頼学の教室』中谷内一也(なかやちかずや) 『思考のレッスン』丸谷才一(まるやさいいち) 『逆説思考 自分の「頭」をどう疑うか』森下伸也(しんや) 『現代思想を読む事典』今村仁司編 『国体論 菊と星条旗白井聡(さとし) 『天皇論』鷲田小彌太(わしだこやた) 『現代に生きるファシズム佐藤優(まさる) 片山杜秀(もりひで) 『すっきりわかる! 超訳「哲学用語」事典』小川仁志(ひとし) 『右傾化する日本政治』中野晃一(こういち) 『歴史 / 修正主義 思考のフロンティア』高橋哲哉カルチュラル・スタディーズ 思考のフロンティア』吉見俊哉(よしみしゅんや) 『ナショナリズム 思考のフロンティア』姜尚中(かんさんじゅん)