日本人のお金(税金)と、その使い道―人助けと、承認と、配分(税金を使う)

 日本人のお金を使って、なんで外国の人を助けないとならないのか。日本の税金を使って、外国の人を助けるのは、やるべきではないことなのだろうか。

 外国人が入れられている施設では、外国人が殺される(死ぬ)ことがおきている。それにおいて、施設に入れられている外国人を、在日と見なしてみたい。広い意味での在日だ。

 日本に在るから、在日とされるのがある。外国人が日本にいるのは、日本に在ることであり、在日だ。

 在日の人たちを、冷たくあつかってきたのが日本だ。歴史において、暴力がふるわれたのがある。それを改めるようにして、温かく客むかえ(hospitality)して行く。よき歓待(かんたい)をやって行く。日本はそれをやることがいる。

 日本人だけから税金をとっているのではなくて、在日の人たちからも税金をとっている。税金はとられるけど、その見かえりが与えられていないのが在日の人たちだろう。与えられるべき権利が与えられていないのである。

 権利は与えないけど、税金もとらないのではなくて、権利は与えないけど、税金はとる。在日のあつかいは、そうなっているのがある。それを改めるようにして、税金をとるのはあるとして、(日本人に与えられているのと同じように)権利が与えられるようにして行きたい。

 日本人は近づけるけど、在日は遠ざける。外国人は遠ざける。日本はそのあり方によっている。それを転じるようにして、在日を近づけて行く。それが客むかえをすることだ。

 在日を遠ざけつづけているのが日本だけど、それは在日を否認することだ。在日を否認しているのがあるけど、それを改めるようにして、承認して行く。在日を承認するようにして、配分して行く。権利やお金を配分して行く。

 施設に入れられている外国人も、在日に当たる人たちだ。広い意味での在日だから、在日を否認しないようにしたい。在日を否認しつづけてきているのが日本だから、それを変えて、承認して行く。在日を承認して、配分して行くようにする。

 在日を承認せずに、否認する。配分しない。日本人のお金(税金)なのだから、在日に配分するべきではないとされるのがあるけど、在日からも税金をとっているのがある。じゅんすいに日本人のお金とはいえないのがあり、日本人いがい(在日など)からのお金もけっこう入っている。

 たんに在日に配分するのであるよりも、まず承認するようにして、それで配分をやって行く。外国人が日本にいて(在り)、日本で生きて行くのをのぞんでいるのなら、そののぞみをできるだけかなえて行く。のぞみがかなうのを助ける。それで、日本で楽しく幸せに生きていってもらう。在日にたいして日本がそのように助けられたらよい。

 日本人には配分をするけど、在日には配分をしない。そういう配分のしかたではなくて、在日にもきちんとしっかりと配分をしたほうが、日本のためになる。日本の益になる。日本の損にはならない。そう見なしてみたい。

 どういう配分のしかたをしたら日本のためになるのかといえば、日本人にだけ配分をしたほうが良いとはいえそうにない。在日にしっかりと配分をして、在日に日本でかつやくしてもらう手がある。

 日本にかぎらず、どこの国であっても、もともとその国の中にいる人たちよりも、国の外からその国にやって来る人たちのほうが、よりゆうしゅうなことが少なくない。それでいえば、日本人がすぐれていて、在日が劣っているとはいえず、その逆が現実だとできる。在日にしっかりと配分するのは、市場原理(等価の原理)にも合っている。

 日本人にだけしか配分しないのだと、市場の原理の逆のことをやってしまう。だめなものにたいして、しっかりと配分してしまっているのだ。政治の政党なんかを見てみても、日本では、だめな政党ほどより多くの配分を得ている。だめな政党ほどいきおいがあって伸びている(例外はあるかもしれないが)。

 日本人にだけ配分するのだと、国家主義(nationalism)になってしまう。国家主義の配分のしかたは、よくないものだ。戦前の日本は、国家主義の配分のやり方だったのがあり、それによって戦争につき進んでいった。

 いまの日本も、国家主義の配分のやり方になっているから、よくない配分のしかたになっている。だめなものに多く配分して、良いものには配分しないあり方になっている。よいものに配分するように改めるうえで、その一つのものとして、在日を承認して、そこへ配分することをやるようにしたい。

 参照文献 『十三歳からのテロ問題―リアルな「正義論」の話』加藤朗(あきら) 『現代思想を読む事典』今村仁司編 『人はなぜ戦うのか 考古学からみた戦争』松木武彦 『現代思想キイ・ワード辞典』鷲田小彌太(わしだこやた)編 『歴史家が見る現代世界』入江昭 『暴力 思考のフロンティア』上野成利(なりとし) 『右傾化する日本政治』中野晃一