日本を、新しい戦前にはしないようにする。そのためにどういったことをするべきなのだろうか。
芸能人のタモリ氏が言うように、新しい戦前にはしないようにして行きたい。
日本ではないほかの国を引き合いに出せるとすると、新しい戦前に当たるものとしては、いま戦争をやっているロシアを持ち出せそうだ。
いま戦争をやっているのがロシアであり、ウラジーミル・プーチン大統領は独裁者だ。ウクライナと戦争をやっていて、狂っているかのように見なせるのがプーチン大統領である。異常であるように見なせるのがプーチン大統領だ。
いっけんすると狂っていたり異常だったりするのがプーチン大統領のようではあるけど、それはプーチン大統領だけにかぎったことだとはいえそうにない。
プーチン大統領とちがっているのではなくて、それと類似したものであるのが、日本の与党の自由民主党だろう。かりにプーチン大統領が狂っていたり異常だったりするのだとすれば、日本の自民党もまたそうであることになる。
哲学でいわれる現実性(エネルゲイア)と可能性(デュナミス)をもち出してみたい。その二つをもち出してみると、現実性に当たるのがいまのロシアだ。まさにいまウクライナとのあいだで戦争をやっているのがロシアだから、現実性に当たる。
可能性に当たるのが日本の自民党だ。じっさいにはまだ戦争をやっていないから、いまのロシアのように現実性に当たるのではない。まだ可能性にとどまっているのが日本の自民党だ。
どんどん戦争の方向へと向かっていっているのが日本の自民党だから、まだいまは可能性にとどまっているのだとしても、現実性になってしまうことがおきかねない。現実性になってしまったら、戦争がおきてしまうことをしめすから、手おくれだ。
プーチン大統領やロシアを日本はいちおう批判しているのはあるけど、あらためて見てみるとロシアと日本は類似しているのがある。差異によるのではなくて類似しているのがあるので、方向性が共に同じである。
まだ可能性にとどまっているのが日本の自民党であり、それが現実性になったら、いまのロシアのように日本で戦争がおきたり、すごい独裁や専制のあり方になったりすることになる。新しい戦前になることになるから、可能性にとどまっているうちに、何とか自由主義(liberalism)を立て直すようにして、よい方向へと改めて行きたいものである。
参照文献 『議論入門 負けないための五つの技術』香西秀信 『知った気でいるあなたのための 構造主義方法論入門』高田明典(あきのり) 『双書 哲学塾 自由論』井上達夫 『すっきりわかる! 超訳「哲学用語」事典』小川仁志(ひとし) 『憲法が変わっても戦争にならない?』高橋哲哉、斎藤貴男編著 『右傾化する日本政治』中野晃一