投資で、選ばれない国としての日本―魅力がない国としての日本

 投資を国民がやる。岸田文雄首相はそれをすすめている。

 国民にたいして、投資をすすめる。与党である自由民主党の岸田首相は国民にそれをうったえているけど、そんな国があってよいのだろうか。

 投資においては、日本はどういった国なのだろうか。

 投資において、魅力がない国なのが日本だと言えそうだ。投資する先としては魅力がない。それがいまの日本だろう。

 日本は高度の経済の成長を終えてひさしい。成長を終えてひさしく、右肩上がりのときは過ぎ去った。右肩下がりになっているのがいまの日本だから、日本に投資してもうま味はそれほどないだろう。

 大きな成長が見こめるところは、投資する先として魅力が高い。投資をするのであれば、そうしたところでやったほうが合理性が高い。日本に投資するのは、あんまりうま味がないから、合理性が低い。

 かつては日本の経済はそうとうに高い成長をしていて、日本が世界一だとさえ言われた(Japan as number one)。いまでは日本をす通り(Japan passing)されている。日本は無いことになっている(Japan nothing)。存在感がない。

 日本が世界の中心だとするのは誤りであり、世界の中で極東に位置するのが日本だろう。世界の中心であるどころか、東洋の中心ですらなくなっているのがいまの日本だろう。

 東洋の中心は、日本の東京ではなくて、東京はす通りされているという。中国なんかが、いまは東洋の中心だろう。民主主義や自由主義からしても、日本はそれらがきちんとできていないからだめになっている。

 日本の国の中にいると、つい日本が世界の中心だと見なしてしまいがちだが、それを補正してみると、日本の東京が、東洋の中心ですらなくなっているのが現実だ。

 かりに投資をするのにしても、日本へ投資をするのだと、あまりうま味がないから、もっとうま味があるほかの国へ投資したほうが合理性が高いだろう。日本ではなくてほかの国へ投資するのだと、しきいが高いのがあり、自分で色々に日本の国の外の情報を得る力がいる。

 投資でもうけるには、日本の国の内を向く、内向きではもうけづらそうだ。国の外を見る、外向きでないともうけづらい。日本人は内向きな人が多いから、投資にはあまり向いていない。

 日本では、危険性を分散(risk hedge)する発想が弱くて、一点に賭けることが多い。政治では、与党である自民党の一点に賭けるのが強い。投資でもうけるには、多くの人がとっている行動と同じ行動をとるのだとまずい。多くの人がとっているのとは反対の行動をとれるくらいでないとならない。

 内向きではなくて外向きで、集団主義ではなくて個人主義でないと、投資ではもうけづらそうである。日本人は、内向きであり、集団主義だから、投資への適性があまりない。広い意味での投資があるとすると、投資がとても下手なのが日本人だ。政治で、自民党の一点に賭けてしまっているところに、日本人の投資の下手さがあらわれている。

 参照文献 『日本人論 明治から今日まで』南博