国が借金をすることができることと、こわいおじさん―国は暴力を独占している

 国はなぜ借金をすることができるのだろうか。それについてはいろいろな見かたができるのにちがいない。その中で国は国民から税金をとることができる権利をもつから国は借金をすることができるのだとされるのがある。国は徴税権をもっていて、それで国は借金ができるのだ。

 国は徴税権をもっているので、いざとなったら国民から多くの税金をとることができるし、国民の財産を強制にさし押さえることができる。いざとなったら国はそれらのことができるので、国が借金をすることが可能になるのだ。

 ある人が借金をしていてそれがついに返せなくなると、こわいおじさんがとり立てにやって来る。それと同じように借金のとり立てに来るこわいおじさんの性格をもっているのが国だ。国がこわいおじさんの面を持っているのは、国は暴力装置を独占していることによる。

 いっけんするとおもて向きはやさしい顔をしているのがあるかもしれないが一皮めくればこわいおじさんのところがあるのが国だ。国はおもて向きの顔だけではなくてかくれた裏の顔をもつ。裏の顔つきはやさしくはない。つね日ごろから国は暴力を振るうのではないし裏の顔をむき出しにはしていない。なるべく国民が自発に国に服従することをうながす。国民が自発に服従しなくなったときに国民を強制に支配するために用いるのが暴力だ。裏の顔があらわになる。

 国は暴力装置を独占していることによって、万が一のさいには国民に強制に国の借金を返させることができるのがある。国が暴力を振るうまでもなく国民が自発に服従してくれたほうが国にとってはいちばん都合がよい。国が言うことにたいして国民がすなおにしたがわずにさからうのであればその時点で持ち出されることになるのが暴力だ。国は暴力をうしろだてにすることによって無理やりに国民に言うことをきかせられる。国が徴税権をもっているのはそうしたことができることをあらわす。そう見なせるのがあるかもしれない。

 参照文献 『日本国はいくら借金できるのか? 国債破綻ドミノ』川北隆雄国債・非常事態宣言 「三年以内の暴落」へのカウントダウン』松田千恵子 『国債暴落』高田創 住友謙一 『日本国民のための愛国の教科書』将基面貴巳(しょうぎめんたかし) 『現代思想を読む事典』今村仁司編 『小学校社会科の教科書で、政治の基礎知識をいっきに身につける』佐藤優 井戸まさえ