西洋医療で何かの具体の手だてを打って行くことと、それをしないこと

 熱などの症状が出ても、何日かようすを見る。二日から四日くらいはようすを見ておく。新型コロナウイルスへの感染にたいする日本の医療の対応ではこうしたことが行なわれているという。

 西洋医療においては、何かの症状が出ているさいに、その時点においてできる何かの手だてを打つ。これが基本にあるのではないだろうか。何かの現象がおきているのなら、その時点でできる何かの具体の手だてを打って行くのである。

 何日かしばらくようすを見るようにするのは、その時点で打てる何かの具体の手だてを何も打たないことをあらわす。発熱などの何かの現象がおきているのにも関わらず、そこで手を打たずに放っておく。

 西洋医療では、間(ま)を埋めて行くような手だてがとられることが多い。間を埋めずに、放っておいてそのままにしておくのは、あまり行なわれることは多いのだとは言えそうにない。間を埋めて具体の手だてを打って行かないと、データがとれないので、何もしないで放っておくことはおそらくあまり行なわれづらい。

 間を埋めて行く積極の手だては、西洋医療の得意とするところで、ウイルスへの感染の治療ではそれが有効な気がするのだが、日本の医療ではそれが必ずしも行なわれていなくて、積極ではなくて消極の手だてがとられているのは、色々な理由があってのことではあるかもしれないが、悪く働いてしまうところがもしかするとあるかもしれない。