いまの首相と官房長官についての時系列分析―いまとかつて

 いまの首相と官房長官が、まだその地位についていなかったときは、けっこう好人物だったのだという。いまのように、野党の議員をやたらに排斥するような人物ではなかった。

 かつての首相や官房長官が、いまのように野党の議員をやたらに排斥せずに、それなりに開かれていたのは、そのときの与党である自由民主党が、いまの自民党よりも多少はましだったのがあるかもしれない。その組織の空気みたいなものが影響をしていたのだとおしはかれる。いまの自民党は(いぜんにも増して)開かれていなくて閉じてしまっているように見うけられる。

 いまとかつてで時系列分析ができるとすると、いまよりもいぜんのほうが、首相と官房長官はよい人物だったというのは、ちょっと面白いことだと受けとれる。

 いまとかつてでいえば、かつての首相や官房長官であれば、まだいまよりは好感が持てなくはない。首相や官房長官の地位につく前であればまだ好感が少しくらいは持てたかもしれない。これは個人としての実感だ。

 どこでどうまちがってしまったのか。どこでどう道を踏みまちがえてしまったのか。そう言ってしまうと悪いかもしれないけど、ついそう言ってしまいたくなってしまう。個人としては、いまの首相と官房長官をよく評価することはできないからだ。権力を持ったら人は変わるのがあって、その悪い見本だと言わざるをえない。

 参照文献 『追及力 権力の暴走を食い止める』森ゆうこ 望月衣塑子(いそこ)