悪夢のようだったのであれば、いまの政権はぜんぜんすごくはない

 悪夢のようだったのが旧民主党の政権だ。少なくとも、政権の交代によって混乱がおきたのは事実だ。首相はそう言っていた。

 首相はくり返し、悪夢のようだったということを言っているが、改めてみると、悪夢のようだったのであれば、あとは上がるだけなのだから、いまの政権がすごいことにはぜんぜんならない。

 悪夢というのは、それ以上は下がりようがないものなのだから、いわばどん底ということだ。あとは上がるだけなのであって、いまの政権の手がらでも何でもない。旧民主党のことを悪夢のようだったというふうにおとしめるのは、とくに意味があることでも何でもないものだろう。