首相がもよおす桜を見る会に批判を投げかけたい

 首相がもよおす、桜を見る会が行なわれた。この会には有名人などを含めて一万八〇〇〇人ほどが参加したという。

 会の目的がもう一つわからないところだ。たんなる首相の政治の宣伝になっているように見うけられる。これに税金が使われているのだとすれば、やり方がおかしければ、公平性や公益性を損なうものではないかというのがある。

 桜を見る会は、桜の花が咲いたということで、ハレとケでいうとハレの場となっている。ハレの場で、有名人などが集まって、首相や首相夫人とともに盛り上がってそれで終わり、というのではたしてよいのだろうか。参加した有名人には必ずしも罪はないが、首相に政治として利用されてしまっているふしがある。

 ハレの場ということで盛り上がって終わりというのでは、何か中身があるものではない。その場の空気を読むことを重んじて、忖度をすることがよしとされる。会には、じっさいに政権をよしとする有名人(応援団)が招かれていた。そうしたところに、いまの首相による政権の性格や好みがあらわれ出ている。それがもとで、政治においておかしいことが色々とおきてしまっているのだろう。

 参照文献 『哲学塾 生活を哲学する』長谷川宏