首相や首相夫人がうしろについていれば、役所は何でも言うことを聞く。もしそうであれば、長門市と首相の地元の予算はぜんぶ通っている。首相は国会でそう言っていた。
たしかに、予算がぜんぶ通るといったような明らさまなことにはなっていないだろうから、首相や首相夫人がうしろについていることで、役所が何でも言うことを聞くとまではなっていないのだろう。
首相が言いわけをしているのは、一〇〇パーセント黒ではないということにすぎないものだろう。首相の言いわけでは、一〇〇パーセント黒なわけではない、ということは言えているが、そもそも一〇〇パーセント黒なのであればとんでもない問題だ。
役所が何でも言うことを聞くとか、予算がぜんぶ通るというのは、一〇〇パーセント悪いことだ。かりにそこまでではないとしても、首相や首相夫人がうしろについているということで、役所が言うことを聞いたり、予算が通ったりということがあるのなら、そこに国の権力による支配がおよんでいる疑いがある。そこについてを聞かれているのにもかかわらず、首相の言いわけは、その聞かれたことについてはぐらかしていることにしかなっていない。
首相は国の長の地位にいるのだから、見ぐるしい言いわけはやめるようにして、おきたことの客観の要因をさぐるようにするべきである。要因をさぐることのさまたげになるような言いわけを言わないようにしてもらいたい。さまざまな間接の状況証拠は残っているのだから、部分的にではあっても認めるべきことは認めるようにしたらどうだろうか。まったく首相(および首相夫人)に非がないというのは成り立ちづらい。
参照文献 『通勤大学 MBA 三 クリティカル・シンキング』青井倫一 グローバルタスクフォース