いまの政権やいまの与党のおかしさを、野党がどうかということはひとまず置いておいた上で見てみたい

 野党はたよりない。与党がそこまでよくはないとしても、野党はたよりないので、野党のことは選択肢の中には入ってこない。そう見られるのはあるかもしれないが、ここは野党のことはひとまず置いておいて、いまの政権やいまの与党のことを見るようにしてみたい。

 いまの政権やいまの与党を見るさいに、数学的思考力の点がある。この数学的思考力では、思考の骨太さと思考の歩幅があるという。いまの政権やいまの与党は、説明がでたらめであったり、統計の不正や悪用を行なっていたりすることから、思考の骨太さや思考の歩幅がおかしくなっている。

 思考の骨太さとは思考の信頼性といったようなもので、これが骨太ではなくなると、いまの政権やいまの与党が言うことややることに、客観の正しさが欠けて行く。いまの政権やいまの与党が言うことややることは、とにかく正しいのだから正しいのだといったことになる。同語反復(トートロジー)または循環論法だ。

 思考の歩幅においてもまずいところがあって、国民にたいしてきちんとした説明責任(アカウンタビリティ)を果たすためには、できるだけ歩幅を小さく細かく刻むことがいるが、歩幅が大きすぎるのはまずい。あいだの説明を欠く。大股で歩きすぎるのだ。

 いまの政権やいまの与党を、野党がどうかということを抜きに見られるとすると、とても信頼できたものではなく、数学的思考力において思考の骨太さと思考の歩幅にいちじるしいまずさをかかえている。骨が細すぎて、歩幅が大きすぎる。この自分たちのまずさを、いまの政権やいまの与党は、野党などの反対勢力(オポジション)を悪玉化することによってごまかしている。こう見なすのが絶対に正しいというのではないだろうが、まったく的はずれな邪推とは言い切れそうにない。

 参照文献 『細野真宏の数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本!』細野真宏