韓国の海軍からの、日本の自衛隊の軍用機にたいするレーダー照射が行なわれたのがある。これについて、元航空自衛官の田母神俊雄氏は、そこまでことを大きくするようなものではないという見かたを示している。
戦争がおきかねないような有事のときとはちがい、平時のときであれば、レーダー照射がされても危険ではないという。有事と平時を区別できる。平時においては、レーダーが照射されたこととミサイルを発射することとは結びつけることはいらず、切り離して見られる。
レーダーを照射するとしても、そこには二重や三重に安全装置がとられているので、ミサイルが発射される心配は少ない。逆にいうと、何重かの安全装置がかけられていることから、(ミサイルの発射とは切り離して)レーダーを照射しているという見かたが成り立つ。
かくあるべきの当為や規範としては、韓国による日本の自衛隊へのレーダー照射は、あってはならないとかしてはならないことをしたのだとするのがある。これは、日本の中での主流となっているかくあるべき(かくあるべきではない)の当為や規範をとるものだ。日本の中で主流となっている当為や規範に反することを韓国がしたのだとする。
日本の中での主流となっている当為や規範が、客観として見て完ぺきに正しいとは言い切れそうにない。実在としては、またちがった当為や規範をとることができるとすれば、それを見るようにすることができる。韓国が、必ずしもやってはいけないとされることをやったのではないのであれば、とくに当為や規範に反していないことになる。
動機論と結果論から見ると、動機論として、韓国が日本にたいして敵対する意思を持ち、敵対することをやったのだとは言い切れない。韓国が日本にたいして敵対する意思をもっていて、敵対することをやったのにちがいないとするのは、動機論による忖度だ。その忖度には待ったをかけたい。
結果論からすると、日本と韓国とのあいだで物理の人的被害が出たのではなく、物が壊れたというのでもないようだ。結果論としてとくに被害がおきていないのであれば、ことを荒立てることはとくにいるとは言えそうにない。次に同じようなことがおきないように再発の防止をするほうが合理的だ。