いまの与党が、いかに議論ができないかというのが、聴取票を野党の議員に(機械でコピーさせずに)手で書き写させるという嫌がらせにあらわれている

 制度の中の人による声を調べて聞き取る。その記録である聴取票を、与党は野党に機械でコピーさせない。手書きで写させている。与党は野党に嫌がらせをしていると見られる。

 外国人技能実習制度の聴取票を手書きで写させられるのを、皮肉をこめて野党の議員は写経と言っている。与党は野党に聴取票を機械でコピーさせず、手で書き写させたが、これは逆説にはたらいたのではないか。

 野党の議員はあえてしなくてもよい苦労を与党によってさせられた。手書きで聴取票を書き写させられた。そうすることによって、制度の中の人による声が身にしみたのではないか。機械でコピーしたのでは十分に身にしみなかったかもしれないのが、時間をかけて手で書き写したために、発している声がよく分かるようになった。

 個人としては、野党の議員には苦労をねぎらいたい。与党や担当の役人には、思い上がりもほどほどにしてもらいたい。