経済のとはまたちがう成長の欠如

 経済成長よりも人間成長を、というのはどうだろうか。経済の成長はそこそこにしておく。それよりも人間の成長や国としての成長を重んじるようにする。

 人間としての成長や国としての成長を重んじることによって、ほどほどの経済の成長でもやって行けるような、地に足の着いたあり方がうまくすれば見こめる。

 人間としての成長や国としての成長を重んじない例が、いまの首相による政権のあり方だ。このさいの成長というのは、悪いところはきちんと認めて謝れるような大人のふるまいをさす。

 悪いところはきちんと認めて謝るのは、それをやるのをひとたび意識してしまうと、あんがい易しいことではない。しかしそこを乗り越えることによって成長することがのぞめる。それができていないのがいまの首相による政権のあり方だ。

 人間としてや国としての成長からどんどん遠ざかっていっている。そう思えてならない。悪いところはきちんと認めて謝るのができないようになっている。そこを改めることができるようになればよい。

 経済成長よりも人間成長や国としての成長をとってほしいものだ。このさいの人間というのは、主として権力をになう政治家のことをさしているものである。経済成長を追い求めるのも悪いことではないだろうけど、ほどほどにしておいたほうがよい。それよりももっと大事なところの成長というものがひどくおろそかになっているのが心配だ。退化(劣化)していると言ってもよい。