数では勝つとしても、中身(実力)ではそうではないから、消化試合とは言えそうにない

 首相は、他の総裁選の候補者を引き離している。この情勢があるので、もう消化試合の状況になっている。野党の党首はそう言っている。

 台風や地震がおきているので、結果が見えているのなら前倒しをしてでも早く決めて選挙を終わらせるのがよいという。

 野党の党首の言っていることは、あくまでも、このままで行けばということだろう。このままで行けば、首相が勝つ見こみは高い。しかし、このままで行くとは限らないのがあるので、どう転がるかわからないところもほんの少しくらいはあるだろう。そこを無視してしまっている。

 このままで行けば、首相が総裁選で勝つ見こみは高いが、このさいの、このままで行くというのは、首相の化けの皮がはがれないのをあらわす。首相の化けの皮がはがれない限りは、首相が勝つだろうけど、もしかするとはがれることはある。はがれれば展開は変わるので、消化試合とは言い切れない。

 台風や地震がおきているのはあるが、それを重んじるのであれば、総裁選に出る石破茂氏が言うように、総裁選を延期するのがふさわしい。その逆に、総裁選を早めよと野党の党首は言うが、これにはうなずくことができない。早めるのなら、やる意味がほとんどない。やらなくてもよいものだろう。石破氏の言うように、総裁選を延期して、落ち着いたところで改めて十分なやりとりができるようにするほうが、中身のあるものになる。