政治家が国民のことを左翼と呼ぶのはおかしい(ささいなことではあるかもしれないが)

 左翼の人たちが、選挙の演説をさまたげた。政治家が選挙の演説をしているさいに、左翼の人たちが来ていて、声をあげていた。そのことがかえって、政治家にとってはやる気を引きおこすきっかけになった。

 自由民主党のいまの首相は、かつてツイッターのツイートでそうつぶやいていた。このツイートの中で引っかかるのは、選挙の演説に来ていた一部の人たちを、左翼というふうに言っていることである。

 たしかに、政治家(首相)にとって見れば、選挙の演説をしているときに、それの邪魔をするように声をあげている人には、好感を持ちづらいのはあるだろう。しかし、その人たちのことを、左翼と呼ぶのはいただけない。政治家は自分のことを右翼と見なしているのかは知らないが、選挙の演説に来ていた人たちのことを、左翼だと決めつけるのはのぞましいことではない。

 首相ともあろう者が、国民にたいして、左翼というふうに言うのはよくないことである。明らかに、左翼ということにたいして、負の価値づけを行なっているのはまちがいない。首相はこれを何の気もなしに気軽に行なっているのだろうし、また自分の中のうっぷんを晴らすということでやっているのだろうが、大人げないものである。左翼というふうに言うのはまちがいであり、有権者(主権者)だと言わなければならない。自分の気に入らない有権者の声を、首相は大事にしていないことをあらわしているのだと見なさざるをえない。