学校にクーラーがあるところもあれば無いところもあるということについての違和感がある

 学校の教室にクーラーがついているところもあれば、そうでないところもある。都道府県のそれぞれで普及がまちまちになっているようである。それがちょっとだけ変だなというのがある。

 私立と公立とでは、私立のほうが、教室にクーラーがついていることが多いという。公立は市立に比べてついていないことが多い。この差は合理的なものかというと、そうとは言えないという見かたが成り立つ。学生という点ではみな同じなのだから、学ぶ環境に差があるのではなくて、差がないようにするのでないと、不公平なのではないか。

 温帯とは呼べないくらいの気候になっているのにもかかわらず、学校の教室にクーラーがついていたりついていなかったりとまちまちになっている。これが意味するところは、日本では社会の中で、人々が生きて行くさいの生活環境への意識がきわめておろそかになっているのが見てとれる。配慮が欠けてしまっている。人間らしい生活環境がすべての人にあってしかるべきだが、その意識が政治によって十分にはとられていず、放ったらかしになってしまっている。

 生きて行くさいの環境をよくするには少なからぬお金がかかるのはあるが、それとは別に、たんにお金をかけるというだけのことではなく、子どもから大人から高齢者まで、みなが生きて行きやすいような環境を整えようという質への視点があまりとられていないのがある。質が悪ければ、できるだけ早急に改められればよさそうなものだが、そういう方向にはあまりならずに、既成事実だから(しかたがないとか当然だとか)みたいなふうになりがちなところがあるようだ。