赤坂自民亭の飲み会に問題は一切まったくなかったというふうには見なしづらい

 赤坂自民亭の飲み会に出たことは、問題はなかった。この飲み会は、西日本での豪雨のおそれに気象庁が警戒を呼びかけていたさなかのことだったが、そのことについて首相は問題があったのだとはしていない。政府で万全の態勢で対応に当たってきたとしている。

 おなじく飲み会に出ていた内閣官房副長官が会のもようをツイッターに投稿していたことについては、首相は官房副長官に注意をしたそうだ。これについて、飲み会に問題がなかったのに、それをツイッターで発信したことに注意をするのはおかしいではないかという声があげられている。ツイッターで発信したことが駄目なのなら、飲み会そのものも駄目だったと見なすことができる。駄目な飲み会をツイッターで発信したのにすぎない。

 赤坂自民亭の飲み会のもようを官房副長官ツイッターに投稿したことについて、いまになって首相は注意をしたとしているが、もともとこの投稿は自分たちのことをピーアールするためのものだったのだから、それをあとになって注意するのはおかしいのであり、ツイッターに会のもようを投稿したことが悪いわけではないだろう。

 はたして、赤坂自民亭の飲み会には、問題があるのかないのかというのがあり、それは人によって異なってくるかもしれない。自由民主党財務相は、赤坂自民亭について、酒のところばかりがとり上げられているとして、会を行なうのはよいことだとしている。何も問題はないのだという。これは文脈を切りとってしまっているものであり、状況をふまえていない。

 赤坂自民亭の飲み会に参加した議員は、会について、むずかしい話は一切なしで、酒飲んでワァーというだけだと記者に言っているのだから、そんな会の必要性は国民一般にとってはとくにないはずである。酒には必要な栄養素は含まれていないが、それと会の内容は似たようなものだろう。

 赤坂自民亭の飲み会に問題がある(あった)のだとすると、その問題の所在を見るようにできればよい。財務相のように、報道機関が報じていることの逆を言えば正しくなるというようなことだと、問題の所在を見ることにはつながらない。赤坂自民亭の飲み会では、むずかしい話はなく、酒飲んでワァーとしていただけなのだから、はたから見てその必要性は高くない。

 国民のことを放ったらかしにして、自分たちは酒飲んでワァーとするのでは与党の(重要な役をになう)政治家として適したあり方とは言いがたいものである。政治家どうしのとるに足りない飲み会を放ったらかして、国民のことを第一におもんばかるべきだったのではないだろうか。