大きな物語として見るのではなく、それを相対化して、小さな物語として見ることができる(方法論により、テクストとして見るようにする)

 性の被害がおきたことを、一つのテクストとして見られる。テクストとして見るのであれば、一つの角度からだけではなく、いくつかの角度から見られるものである。

 性の被害のできごとを、一つのテクストとして見られれば、一つの筋書きにしばられることを避けやすい。一つの筋書きだけではなくて、いくつかのものが成り立つ。一つの答えに収束させてしまうのではなく、逆に拡散させるようにして、収束するのに待ったをかけられる。

 一つのテクストとして、物語として見るようにすることで、たんに一つの見かたによらないようにする。こうだからこうなったというのは、一つの物語であるけど、これは大きな物語とも言える。大文字の大きな物語はなりたたず、小文字の小さな物語しかなりたたない。絶対論ではなく相対論としてはそれが言えるので、大きな物語になってしまうのを避けられればよい。

 一つの物語において、こうだからこうなったというのがあるが、それとは別のものがあるとすることができる。単一の原因と単一の結果ではなく、多くの原因と多くの結果というふうに見られる。単一の原因と単一の結果としてしまうと大きな物語になってしまう。それを避けるようにすることができればよい。できるだけテクストとして見るようにするようにして、さまざまな角度から見られれば、単一の原因と単一の結果をとってしまうのを防ぎやすい。