どのようにすれば悪魔の証明にならずにすむかを示せるとよい(悪魔の証明にならないようにするためには、というふうに問いかけるのはどうだろうか)

 悪魔の証明なのだから、答えることはできない。首相はそのように言うことがあるが、それを言うことで終わりにするのではなく、そこを始まりにするのがあればのぞましい。でないと、悪魔の証明にもってゆけば、答えられないのだから、答えなくてもよい、というふうになってしまう。

 悪魔の証明であれば答えられないのなら、答えられるような問いかけの形に変えるようにすればよい。こうした問いについてであれば答えられるとか、こういう形の問いであれば答えられるとかというふうにする。悪魔の証明というのは、答えられない問いになってしまっているものだから、そちらに行かないようにして、答えられる問いのほうへもって行くようにする。それでどんどん答えるようにして行く。こうしたほうがよい問いかけになり、答えられるようになるといったように、改良するようにうながして、答えられるようにして行ければよい。

 何かについての問題を話し合う。その中で、首相は悪魔の証明をもち出す。これをもち出すことによって、論点がずれてしまうのである。何かについての問題を話し合っていたのが、悪魔の証明の問題にすり替えられてしまう。このように論点をすり替えられてしまうのだとすると、悪魔の証明という問題についてを見るようにするのがのぞましい。悪魔の証明は問題です、それで終わり、というふうにするのではなく、その問題をどう解決するのかを見てゆく。そのためには、答えることができやすいほかの形の問いかけに変えるようにするのが手である。それをともに探るようにして、他人まかせにしないようにすることがいる。