組織の同じメンバーをきちんと批判できるだけ、政権与党よりも大学のほうが組織としてずっと健全である

 大学の不誠実さを知らしめた。大学の教職員組合は、そうした声明を出しているという。大学のアメフット部の問題について、大学側は記者会見を開いたが、それがまずい内容であったために、かえって不誠実さを知らしめることになったというわけである。

 教職員組合は、記者会見を開いた大学の当事者たちに危機管理能力が欠如しているのを露呈させたと言っている。これはまさにその通りだというのがある。会見のさいに司会をしていた人は、危機管理学部に属しているようだけど、まったくといってよいほど危機管理ができていないと言わざるをえない。素人から見ても、危機管理のあるべきあり方とはまったく正反対といってよいほどの、やってはいけない対応をしていた。

 大学という一つの組織の中から、他のメンバーを批判する声があがる。そうした声があがるだけまだ救いがあり、健全さがある。ひるがえって政権与党を見てみると、森◯学園や加◯学園の問題で、他のメンバーを厳しく批判する声がほとんどあがっていない。政権与党は、自分たちで自分たちを正そうとする意欲がほとんどないようだ。組織のまっとうさを比べてみると、大学のほうがはるかに上であり、政権与党はだいぶ下であると見なすほかはない。