悪いものを真似してしまっているなという気がする(手近にあるものではあるが)

 問題をおこした大学のアメフット部の関係者が記者会見をする。その抜粋の動画を見たのだけど、まるで政権与党の(まちがった)強気の姿勢をほうふつとさせるかのようだった。おそらく政権与党の強気に出る姿勢を真似ているのだろう。そう見なさざるをえない。いまのお上の悪いところを真似してしまっているのである。

 問題をおこした大学の広報部の人が記者会見の司会をしていたのだけど、司会のやり方がひどくおかしいので、記者の人たちからその場で批判を受けていた。記者の人たちが絶対に正しいとは言えないわけだけど、司会者にたいしてその場で批判をするのもいたしかたないくらいに、強引な仕切りをしていたと言わざるをえない印象だ。仮定の質問には答えなくてよいなどの、与党の政治家がしばしば用いる詭弁の文句を司会者は使っていた。

 政権与党の強気に出る姿勢はまちがったものであり、それを真似しているのだろうから、同じようにまちがったあり方になる。政権与党の強気に出る姿勢は、お手本にするにははなはだしくまちがったものである。反面教師にするようでないとならない。

 政権与党が強気に出ているのは、見せかけの強い自我をよそおっているのであり、これは民主主義をぶち壊すものである。強く出ることによって、自分たちがオオカミのようになり、弱い羊たちをおびやかしてしまっている。権力と権威にものを言わせることで、それによる弊害が社会の中のあちらこちらで出ている。これでは民主主義は成り立ちづらい。弱い羊どうしの対等な兄弟性によるようでないとならないのがある。

 てっとり早く、いまの政権与党のやり方が表面的にはうまく行っているように見えるから、それをとり入れてしまうというのであれば、それは正しいやり方であるとはなりづらい。いまの政権与党がとっている強気に出るやり方は、決してほめられたものではなく、きちんと吟味や検証がまるでされていないものである。

 権力者としてのこれまでのあり方をふり返ることがなく、自分たちは正しい、終わり、というあんばいだ。正しいということに強い確証をもっているのである。厳しく言えば、そうしたあり方は非倫理的なものであるということが言える。いまの政権与党は、瞬間最大風速が強くて、悪目立ちしてしまっているけど、それとは別に、もっときちんとしたまともなお手本はほかにたくさんあるのだから、それをとり入れたほうがのぞましい。