始点と終点

 こじれている問題がある。問題がこみ入ってしまい、輻輳(ふくそう)している。そうしたものをあらためて見直すさいには、まず出発点となるものをふまえるのがよい。そうしたことが言えそうだ。どこが、または何が出発点となっているのかをまず明らかにして、それを始めにすえることで、理解がしやすくなる。音楽でいうと、はじめに鳴らす主音(ドの音)にあたるものだろうか。たしかアリストテレスは、美学において、始めあり、半ばあり、終わりあり、として区切っていたそうである。そういうふうにするさいに、何を出発点にすえるのかは、一概には言えないわけだけど。