不名誉への感度

 民間人は国会に呼ぶべきではない。できるだけ慎重であるべきだ。しかし、総理大臣の名誉を傷つけられたのなら、話は別である。その不名誉は、放ってはおけない。しっかりと払しょくすることがいる。このような理由によって、自由民主党竹下亘議員は、民間人である森友学園の籠池氏を国家に呼ぶことに応じる姿勢を見せた。

 総理が侮辱を受けたことが、大きなきっかけとなっている。いままで民間人だとして、招致に難色を示していたのは何だったのか。一貫性という点ではやや疑問がある。くわえて、一連の流れが、必ずしも民意にそった対応ではないとの非難も一部から投げかけられている。世論調査ではすでに、たしか 7割くらいの国民が、この問題に関心をもち、真相を明らかにしたほうがよいとしていた。

 総理の名誉を守るのもたしかに大事ではあるだろう。そうであるのなら、広く名誉というものが保たれるような社会であったらよいなと感じる。日本では、裁判で名誉の毀損について争ったさいに、その賠償金があまりにも低いと言われている。これを改善してはどうか。そうすれば、でたらめな風聞を週刊誌なんかに流されて、売り抜けられてしまうことも減るだろう。総理の名誉に敏感なのであれば、それ以外の個人の名誉に鈍感であってほしくはない。そこに広く目を向けてもらい、制度が改まればさいわいだ。

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