記録した文書を捨てたことを記録する文書の必要

 疑惑を解くかぎになる記録文書が、残っていない。ふつうお役所というのは、何でもとりあえず記録したものは残しておくのが原則らしい。とっておいてあとで害になるものではない。それなのに、肝心の記録文書だけが捨てられてしまった。捨てられてしまったのだからしかたがないな、と納得するほど素直な人はおそらくあまりいないだろう。陰画的に、何らかの裏の力がはたらいたのではないかと勘ぐってしまうのがやむを得ないところである。

 記録した文書を捨ててしまうというのは、文明的な態度とはいえない。そのように感じられる。それでふと疑問に思ったんだけど、いったい誰が、いつ、どのような理由で、その記録した文書を捨てるという意思決定をしたのだろう。ということで、記録した文書を捨てるさいにも、その経緯を文書で記録しておくべきだ。これこれこういう理由で、誰それが、いついつに、これを捨てました、と書いておく。そうでないと、目に見える形になって残らないから、不信感を抱かざるをえない。