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モンスターカスタマーの貼り紙

 お店で、お客からいわれのない暴言を吐かれる。これは、店員からしてみたら不条理そのものである。そうしたことがあって、千葉県にあるマクドナルドのお店では、貼り紙を店の前に貼ることで対応したという。店員に暴言を吐いたお客の顔入りの写真を載せていて、犯罪者を探しています、という文言で訴えている。

 この暴言を吐いたお客は、モンスターカスタマーに当たりそうだ。報道によると、そのトラブルがおきたときは午後 10時だったそうだ。そして、そのお客は酒に酔っていたのだそうである。お店側としては、なぜ貼り紙を貼るという対応をしたのかというと、逃げ得をさせまいということからのものであると推測できる。

 お店の側は、トラブルがおきたさいに、警備会社に通報して、警察にも報告しているのだから、いちおうそれでよしとすることもできるが、さらにその上に、顔入りの写真を載せた貼り紙まで貼っている。これについての是非は分かれてしまいそうだが、いささかやりすぎな気がする。このトラブルは、店には重いことだろうが、ほかのお客さんにはとくに関係がない。貼り紙があることで、ほかのお客さんがお店を利用するさいの心理的効用を少し損なってしまうおそれがある。

 おどしも少しふくまれた暴言は、犯罪であるとはいえ、1回きりなら、軽いものである。軽いから許されたり見逃されるとはいえないわけだけど、犯罪すなわち重大だと見なすのもやや大げさだ。そして、張本人がいまは反省の気持ちをもって、後悔しているかもしれない。そこにたいする惻隠(そくいん)の情をもつこともできるだろう。いまの時代は、ウェブで情報が拡散されてしまう。なので、罪と罰のつり合いから見ると、全国に一般人の失態(犯罪)が拡散されてしまうというのは、やややりすぎではないだろうか。お店側の心情はわかるにしても。

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