月末の金曜日

 月末の金曜日は、午後 3時くらいに会社から出る(帰る)ようにする。これをプレミアムフライデーとして、政府や経団連は推し進めようとしている。それについて、まず、名前に違和感があるなと感じた。文字数が多いのが気になる。10文字もある。もうちょっと縮めてもよいのではないか。俳句や短歌のような 57調にするなどの工夫があったほうが広まりやすそうだ。あと、発音がしづらい。すっと言いにくい。いちばん最初のプが半濁音のせいもあるかも。

 新しい案などに呼び名をつけるのに、なにかと行政は横文字を使うきらいがあるのがこれにも出ている。フライデーはいいとしても、プレミアムとはいったい何なのかな。プレミアムというくらいなら、稀少性があるのがふさわしい。しかし、みんな一律にやるのなら、そこにプレミアがあるとは思えない。プレミアムはお得感があってよい意味だからという、ふわっとした理由で呼び名がつけられていそうだ。

 経団連の関係者は、このプレミアムフライデーを、買い物につなげるだけではなくて、柔軟な働きかたの意識にももってゆければとの心境を述べていた。これをきっかけにして、労働意識に風穴を開けたいといったことなのだろうか。まだ普及率は 3パーセントくらいにとどまっているみたいではある。労働を美徳として、文化価値をもたせてしまうのが、少しでも改まればよい。労働は自由にする、というのはナチスのかつて掲げていたモットーだったわけだけど、これは反語であることもたしかである。